2月1日 一人暮らし2
湊谷「土屋さん、妹さん大学どうでした?」
私 「一つは受かったらしいよ」
昨日、聞いて驚いた。てっきり、もう少し遅いのかと思っていた。
湊谷「凄いですね」
私 「どうなんだろうね?」
凄いかどうかはわからない。
湊谷「行きたいところは別にある感じですか?」
私 「うん。もう一つは、もうちょっと後に合格発表あるみたいだよ」
湊谷「受かるといいですね」
私 「そうだね」
ちゃんと受かったらお祝いしないとな。
湊谷「受かったら一人暮らしですか?」
私 「たぶん、そうなると思うよ」
湊谷「寂しくないんですか?」
私 「まぁ、いずれそうなるだろうしね」
陽菜乃がいなくなることは私にとって寂しくはない。というより、陽菜乃が寂しくならないかが心配だった。
湊谷「そうですよね」
私 「渚ちゃんは、いつから一人暮らしするの?」
湊谷「私は、3月から行きますよ」
私 「3月かぁ。もうちょっとだね」
ちょっとしてたら、3月なんてきてしまう。早いなぁ。
湊谷「はい。来週くらいには家見に行きます」
私 「いいなー、一人暮らし」
湊谷「やっと自由ですよ」
今まで窮屈だったのだろうか?
私 「念願な感じ?」
湊谷「そうですね。親からの解放はありがたいよ」
私 「あるよね。そういうの」
人知れず、渚ちゃんも苦労していてよかった。
湊谷「私は、あまり家が好きじゃないんで」
私 「なんで?」
湊谷「親もうるさいし、弟もね」
私 「大変だね」
今の言葉は言ってよかったのか?
湊谷「家族なんてそんなもんだと思ってますから気にしないですけど」
私 「そうなの?」
湊谷「はい」
意外と家が居心地悪いのかもしれない。
私 「一人暮らししたら何がしたいの?」
湊谷「うーん?男連れ込もうかな。ハハハハ」
私 「遊んでるじゃん」
笑顔で手を叩いていた。
湊谷「それくらいしたいじゃないですかぁ」
私 「まぁ、それも面白いかもね」
湊谷「ですよね?」
今日から2月。渚ちゃんや祐奈ちゃんとバイトも残り2.3回ってとこだろうか?というか、私はいつになったらここのバイトを卒業するのだろうか?今は、それすら想像することができなかった。それでも、そのいつの日にかに向けて、一日一日を大切に過ごしていきたいと感じながら、バイトの制服を脱いだのだった。




