1月31日 洗い物
私が洗い物をしていると、扉が開いた音がした。慌てて、洗い物を止めたが、そこにいたのは神城だった。もう時刻は、とっくに18時を過ぎていた。遅い!!そう思いながら、洗い物をしていた。すると、制服をとり、着替えてきた神城が声をかけてきた。
神城「悪い、遅れた」
私 「お疲れ様ですー」
いつものように笑顔で挨拶をした。
神城「今日、忙しいね」
お前がきてなかったからだろ!言ってしまいそうだった。
私 「そうですね、予約ほとんどなかったんですけどね」
神城「そうなんだ」
すると、奥から店長が料理を運ぶように指示された。
私 「はーい」
洗い物をしていた手を止めて料理を手に取った。私は、テーブルに料理を出して、再び戻ってきた。
神城「これ、洗ってたらいいか?」
私 「お願いします」
ドリンクのグラスを洗い始めた。
神城「どう?最近?」
私 「あー、ボチボチですかね」
手慣れた手つきで、洗い物をしながら話してきた。
神城「忙しくないの?」
私 「私、フリーターなの知ってますよね?」
神城「はははははは、そうだったな」
完全に私をいじっていた。
私 「笑わないでくださいよ」
神城「悪い、悪い」
私 「そう言われると傷つくんですからね」
神城「わかったよ」
私のことはイジる対象だと思っているだろ?コイツ。
私 「だったらいいですけど」
神城「最近、バイト結構入ってるみたいだね」
洗い物を終えた神城は、タオルで手を拭きながらカレンダーを見ていた。このカレンダーには、私たちのシフトが書いており、誰がバイトに入っているか、一目でわかるようになっていた。
私 「はい、だいぶ慣れました」
神城「それはよかったな。覚えた?」
私 「はい。おかげさまで」
カレンダーから私の方に目をやった。
神城「今度の送別会来るの?」
この前言ってたやつか。
私 「はい。行こうと思ってます」
神城「そうか」
私 「神城さんは、来ますか?」
神城「たぶん、後から合流かな」
私の話を聞きながら、料理を出す準備をし始めた。
私 「後から?」
神城「ああ。その日、別のバイト入ってるんだよ」
私 「そうなんですね」
神城「ああ」
私 「他、どんなバイトしてるんですか?」
この後も話が続いていた。




