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1月21日 入山寧

 昨日までの3連勤を終えた私は、明らかに疲弊していた。昨日は、22時くらいに家に戻ったのに、今日もこうして疲れが出ているのだから、自分に体力がない証拠なのだろう。私は、昔からそうだった。

 バスケ部キャプテンの柚月やテニス部のエース沙蘭たちは、いつも体力が有り余っており、私は付き合わされる形になっていた。しかし、いつも私が最初にギブアップをする役だ。昔から、ずっと思っていた。私もあれだけ体力があれば楽だったのにと。

 自分の部屋のベットに横たわっていたが、こうしてひきこもっているのが私にとって一番楽だった。最近思う。私は、高校生の頃から、こうしたひきこもりの予兆があることを。まぁ、本当の定義とは違うんだろうけど、みんなみたいに外でアクティブに行動するのは苦手なことが最近になってわかったのだ。

 昨日、神城が言っていたバイトの新年会の日程が決まった。日程は、神城の試験が終わる1月29日になった。参加メンバーは、湊谷、渡邉、神城、そして、最近入った入山と私の5人で行く。そこに店長が加わる予定だった。そして、私たちが行く店は、店長の弟子だった山口という人がやっていた店らしい。ここからら二駅ほど離れたところにあるそうだけど、私はまだよく知らない。ただ、この山口という男性は、かなりヤンチャだそうだ。さっき言っていたメンバーの中では、神城と湊谷だけが知っていた。

 神城は、大学3年。渡邉、湊谷が高校3年生。入山は、大学1年。最近入った入山は、バンドのサークルに入りながら、ベンチャー企業の手伝いもしているらしい。入山が手伝っている会社は、なんと高校生が作った会社だとか。

 まだ、できて1年くらいなので人手がたりないそうだ。その企業した高校生も凄いけど、単位習得で忙しい中、手伝っている入山もとてつもなく凄い。それなのに、私たちのところでアルバイトをしているのだから。アルバイトを始めた理由は、「なんとなく」となんとも言えなかった。

 嘘なのか本当なのかすらわからない。入山は、一言で言えばミステリアス。行動も奇妙だし、何がしたいのかわからない時がある。しかし、大学の友だちは多いらしい。

 入山がいる会社を立ち上げたのが海美高校の生徒らしい。入山は、その生徒の先輩にあたり、声をかけられたそうだ。学年的に言えば、私の一学年下になる。でも、とてもじゃないけど、私より歳下には見えない。明らかに、私をいろいろな意味で超えている存在だった。

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