1月16日 試験結果
私 「どうだったの?」
陽菜乃「できたと思う」
私 「すごいねー」
拍手をしながら、陽菜乃を見つめた。
陽菜乃「でも、国語と社会は難しかったかな」
私 「どのくらいの点数いけそう?」
陽菜乃は、口を開いた。
陽菜乃「昨日、自己採点した感じだと、、、、」
言葉が出てこない。まさか、よくなかったのだろうか?
私 「どうだった?」
勇気を振り絞って聞いてみた。
陽菜乃「国語が82点、社会が83点だったかな」
私 「えっ、あとは?」
思った以上に高かった。もしかして、これが最低点じゃないだろうなー。
陽菜乃「後は、全部90点以上とれてたよ」
私 「凄すぎるでしょ」
90点かぁ。そんな点数とれる気がしない。やっぱり、陽菜乃は、凄かった。
陽菜乃「そんなことないよー」
私 「じゃあ、次の試験も自信もっていけそうだね」
陽菜乃「うん。そうだね」
満面の笑みを浮かべながら、テレビを見ていた。
私 「次は、いつなの?」
陽菜乃「2月の1日と3日かな」
1日空いてすぐか。私だったら、到底無理だろうな。
私 「じゃあ、それまでは、勉強だね」
陽菜乃「うん。お姉ちゃんは?」
なぜ、私のことを聞いてきたのだろうか?
私 「私は何もないよ」
陽菜乃「新しいバイト探すの?」
陽菜乃に言われて思い出した。あれから、バイトについてはいろいろ考えていた。
私 「あー、それね」
陽菜乃「やったらいいのに」
私は、バイトを増やすことに否定的だった。たしかに、増やせば給料も増えるし、暇をもて余すこともない。でも、ここでバイトを増やしてしまうと、もう元に戻れないんじゃないかと思っていた。まだ、何がしたいのか決まっていない現状に満足していなかった。でも、どうしたらいいかはわからない。
私 「今は、やらないよ」
陽菜乃「そうなの?」
あまり驚く様子もなかった。
私 「もうちょっと考えてみようかなって」
陽菜乃「お姉ちゃんらしいね」
何が言いたいんだろう?
私 「どういうこと?」
陽菜乃「お姉ちゃんは、じっくり、考えてから動くじゃない?」
そう言われると、陽菜乃とは真逆な気がしていた。
私 「陽菜乃の決断が早いからだよ」
陽菜乃「そんなことないよー」
ちょうどニュース番組が切り替わるタイミングだった。




