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1月9日 これから

 

 陽菜乃「お姉ちゃん、受験するところ決まった?」


 昨日、それぞれの学部を見ていた思った。私は、何がしたいのか?そう考えていると答えが見つからなかった。


 私  「うーん。やっぱり今年は、受験やめようと思う」

 陽菜乃「そうなんだね」


 陽菜乃が驚くことはなかった。


 私  「なんか、今、焦って決めてもよくないかなって」

 陽菜乃「来年、受けるの?」

 私  「受けるかどうかはわかんないかな」


 陽菜乃は、優しそうに私を見つめた。


 陽菜乃「なんで?」

 私  「やっぱり、急いで決めない方がいいかなって思ってしまうのよ」

 陽菜乃「それもそうかも」


 内心どう思っているかはわからない。それでも、私を見下したりはしない。


 私  「今はバイトもしてるし。ゆっくり考えようかな」

 陽菜乃「何するの?」


 食い気味に私に質問をしてきた。


 私  「勉強はするけど、これからのことは、まったく」

 陽菜乃「じゃあ、先に大学入ってお姉ちゃんを待っとくね」


 私にもう一度入り直してほしいのだろうか?


 私  「私が大学に行くんだったらね」

 陽菜乃「今、バイトどうなの?」

 私  「少しずつ、覚えてきたよ」


 もう、バイトの流れは大まかに覚えた。後は、たくさん経験して早くできるようにするだけだ。


 陽菜乃「楽しい?」

 私  「うーん。まぁ、嫌じゃないかな」


 バイトは楽しいという感じではなかったけど、嫌だということもなかった。


 陽菜乃「いいことだね」

 私  「たしかに、嫌なことするよりマシだね」

 陽菜乃「家にいるより、マシでしょ?」


 妹は、私が家で苦しそうにしているのを見ていたみたいだ。


 私  「うん。バイトした後は家にいたいと思うけど」

 陽菜乃「バイトの給料もらったの?」

 私  「ううん。まだだよ」


 そうか。もうすぐ、バイトの給料日かぁ。今まで、気にしたこともなかった。何か忘れるくらい無心に働いていた。


 陽菜乃「いくら、もらえるか楽しみだね」

 私  「まぁね。それより、陽菜乃は勉強どうなの?」

 陽菜乃「そうだね。本番ミスらなかったいける自信はある」


 相変わらずスゴイ自信だ。


 私  「さすがだねぇ。お姉ちゃんとして誇らしいよ」

 陽菜乃「なによそれー。ハハハハ」

 私  「いい妹をもったもんだよ」


 陽菜乃の成長を見守れるだけで自分は恵まれているのかもしれない。そんな気持ちになっていた。

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