1月6日 人生
柚月に言われた言葉は、今の自分に重くのしかかっていた。自分がした選択を最後は責任もてるようになりたい。でも、いつも誰かのせいにしている自分がいて歯痒かった。
ー1月3日ー
私は、大きな声を出してスッキリした気分になっていた。
柚月と沙蘭とカラオケに来て、2時間が経過していた。
柚月「あぁ、楽しいー」
私 「やっぱり、sirew 最高だな」
私が歌ったのは、sirewという4人組のバンドの『may be』という曲だった。
沙蘭「やっぱり、美優は歌うの上手いよね」
私 「そう?」
柚月「うん、めっちゃ上手い」
少し、照れてしまっていた。
沙蘭「リズム感あるね」
柚月「わかる。歌手でもなったら?」
私 「なんだよ、それ」
思わずツッコんでしまった。
柚月「でも、ホント上手いと思うよ。なんかそういう仕事したら?」
私 「そういう仕事?」
柚月「なんか、リズム刻めるような仕事」
私 「うーん」
なるほど。天才たちは、こういう風に発想していくのか。なんとなく、彼女たちが賢いのが理解できた。
沙蘭「バンド関係の仕事とかは?」
私 「そんな仕事あるの?」
よくわからないでいた。
沙蘭「あるよ。会場の設営とか音楽関係の仕事とか」
私 「あー、そういうことかぁ」
柚月「でも、私たちが押しつけない方がいいよ。沙蘭」
沙蘭「それもそうだね」
私は、何も言えないでいた。
柚月「美優には美優の人生があって、私たちには私たちの人生があるんだから」
柚月は、昔からいつも私の選択には尊重してくれた。本当に変わらないな、、、。
沙蘭「そうだね」
私 「柚月、お兄ちゃんはどうなの?」
柚月「相変わらずだよ。ホントに私の言うこと聞かないから」
少し怒った様子でマイクを握りしめた。
沙蘭「えっ、何があったの?」
柚月「あっ、そうか。沙蘭には、言ってなかったね」
沙蘭「なになに?」
柚月「実は、お兄ちゃん、昨年大学辞めたのよ」
沙蘭「えっー、、、、」
驚きで言葉が出ないようだ。
美優「でも、柚月のお兄ちゃんは天才だから。一回立ち上がったらその後は早いと思うよ。
沙蘭「たしかに、それはそうだね」
柚月「そうかなー?」
沙蘭「そうだと思うよ。それより、そろそろカラオケ出ない?」
柚月「そうだね」
私たちは、タッチパネルの電源を落として帰る準備をしたのだった。




