1月3日 活躍
新年になってから、3日目。今日は、柚月と初詣に来ていた。私たちは、三谷沙蘭が来るのを待っていた。沙蘭とも随分会っていなかった。柚月同様、どんな顔をして会えばいいかわからないのが素直な気持ちだった。
私 「昨日言ってた、部活はどうなるの?」
柚月 「わかんないけど、4年なった時には、必ず出るよ」
彼女は、遠い未来を見てるようだった。
私 「自信あんの?」
柚月 「ないよ、そんなの」
彼女は、笑っていた。
私 「どうして、言い切れるの?」
柚月 「言い切るというかぁ、、、。なんだろうな。こんなところで終われないんだよね」
私の方を見て、話を続けた。
柚月 「自分で決めたんだから、それ以外の選択肢はないよ」
私 「できないかもしれないんじゃない」
柚月 「できるかできないかじゃない。やりたいと思うかだよ」
柚月のように強くいれたら、どれだけ楽に過ごせるのだろうか?
私 「どういうこと?」
柚月 「美優は、考えすぎなんだよ。もっと、がむしゃらに生活してみてよ」
私 「がむしゃら?」
柚月の言っていることは、精神論なのか?それとも現実的なことなのか?
柚月 「うん。考えるんじゃなくて、目の前のことをさ、一個ずつこなしていくの」
私 「目の前のこと?」
沙蘭は、まだやってこない。柚月の話を聞きながら、スマホの時間に目を向けた。
柚月 「私だったら、まずは、B戦に出て活躍すること。そこから、A戦に出るっていう感じ。美優は、そういうのない?」
私 「目標みたいなこと?」
柚月に問いかけた。
柚月 「目標っていうとハードル上がるから、今やってることで結果だしたいことみたいな感じかな」
私 「うーん、、、」
私は、考えてみた。でも、なかなか思いつかない。
柚月 「美優だったら、まずは志望校決めるとかでいいんじゃない?」
私 「そんなんでいいの?」
遠くから、歩いてくるのが見えた。あれは、沙蘭か?
柚月 「だって、大学に合格するって決めたとしても、そんなのどうなるかわらからないじゃない。それよりも、どうにかなりそうなことから始めようよ」
柚月の言われたことにどことなく、納得した自分がいたのだった。遠くから歩いて来たのは、沙蘭だった。高校時代に長かった髪の毛は、とても短くなっていた。
沙蘭「ひさしぶりー」
彼女の笑顔は、相変わらずまぶしかった。




