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12月27日 連絡先

 今日は、朝からスマートフォンと睨めっこをしていた。スマホの光に少し目も疲れて眠たくなっている。ここんところは、バイトに病院に少し外に出過ぎたかもしれない。

 スマートフォンからは、ドラマが映し出されていた。見ていたドラマは、12月13日に見ていたドラマの続きだった。大好きな彼女は、手紙だけを残して消えてしまった。主人公の男性は、彼女に出会うことなくただ日常を過ごしていた。同じドラマで少ししか話が進んでなかったが、13日に見た感情とは大きく異なっていた。

 私は、スマホの映像を止め、陽菜乃から借りた大学一覧表を見ていた。この冬の試験で、もう一度大学の試験を受けるか悩んでいた。もともと、そんな気はなかったが、陽菜乃から一つの選択肢をもらっていた。

 今さら、大学に入り直したって似たような結果になることは変わらない。ただ、今のままバイトをしながら、何かかわるのかは少し疑問だった。バイト自体は、しんどくないしお金ももらえて楽しい。ただ、他に何もしないというのは違う気がしていた。

 しかし、大学に入り直すことだけが選択肢でないことも理解はしていた。神城は、なぜか遊ぶことを勧められた。はたして、遊ぶことがどういうことを指すのか。私には、わからない。柚月には、就職に就いたらというアドバイスもあった。柚月には、半年以上会っていない。いつも連絡は、くれるが何も言えないことが続いていた。だが、この前の集まりの時に、私の状況も分かり、連絡をくれた。

 そっかぁ‥‥。みんなに会うのも一つの前進なのか。私は、複数の大学を見ながら気づいた。私が会うべき人は誰なんだろう?よくわからないでいた。自分のスマホを手に取り、連絡先がある人を見てみた。

 

 〈私の連絡先〉

  ・喜早柚月

  ・三谷沙蘭

  ・園田柚希 

  ・染谷奈々実

  ・赤星愛

  ・中野梓

  ・後藤真希

  ・堂上匠  


 私が一番会いたいのは、誰だろう。やっぱり柚月かかなぁ。染谷、赤星は中学校時代の友だち。中野、後藤は地元の友だちだった。誰に会ったらいいか、わからなかったが。とりあえず、柚月に連絡を返すことにした。

 柚月から直近で連絡が来たのは、12月24日。柚月は、私が連絡を返さなくても何も言ってこない。言わなくても私のことをなんとなく察してくれるやさしい子だった。

 高校時代は、バスケ部のキャプテン。大会でMVPをとるなどスポーツ万能だった。大学もスポーツ推薦だった。今も必死に練習をしているところだろう。いつか柚月に会って、自分の想いを伝えられたら、また、前進できるだろう‥‥!

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