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時給1500円で、僕の1日彼女になってください!

作者: 七瀬
掲載日:2021/07/23








僕は、34年間彼女を作らず健全に生きてきた。

女性の前に出ると? 緊張して言葉が出てこない。

ユーモアのある話も出来ず、女性は僕の前から去っていく。

僕は決して! “モテないのではない!”

もう一度、言っておく! 僕はモテない訳じゃないのだ!

女性と話すのが苦手なだけなのである。

僕の周りで女性と言えば高齢の大家さんとお節介な隣の部屋のおばちゃん。

それ以外は、むさくるしい男友達ばかりだった。

彼らは、何故か? 僕の住むアパートに半分同棲のように居る。

僕も、彼らにスペアキーをそれぞれ渡しているから、僕がいない時でも

勝手に僕の部屋に出入りするのが当たり前になった。

それに、取られるモノもない部屋だから勝手に物を売られる事もないし

お金もないから、僕が居ない隙に盗まれる事もない。

勿論! 彼らを信用していない訳じゃないのだが、、、。

お金がない僕らだからこそ! どうしてもお腹が空けば何をやらかすか

分からないと僕自身もそう思っている。

一度、お腹が好き過ぎていい歳の男ばかりが4人も集まって、たったの

183円しかなかった事があった。

貴重な183円を一番安い店で、お湯をふやかしてカップラーメンを1つ

だけ買って、4人で分け合って食べた事もある。

あの時の空腹は、今でも忘れられない僕の思い出になった。

でも? 流石に僕らの貧乏な男友達の中から彼女がデキた奴が現れる。

はじめは、彼女がデキた事をそいつは僕らにずっと黙っていた。

ある時、僕らの友達の一人が、そいつと彼女がイチャイチャしているところ

を街で目撃して彼女がいる事が発覚したのだ。

そいつは、僕らよりも奥手で女の子どころかおばさんですら緊張するような

男なのに、何故? 彼女がデキたんだと皆に問い詰められた。



『お前さー俺らに隠し事してない?』

『えぇ!?』

『オレ見たぞ! お前、彼女らしき女性とイチャイチャしてたろう?』

『・・・い、いや? あれは、』

『正直に言えよーラクになるぞ!』

『・・・だから、あれは違うんだって!』

『いやいや? めちゃめちゃ可愛い女の子だったぞ!』

『だから! 違うんだよ!』

『何がだよ!』

『あれは、“一日レンタルで彼女になってくれるレンタル彼女だよ”』

『“レンタル彼女?”』

『レンタルできる女の子を予めこっちで選んどいて、時間まで一緒に居て

くれるんだよ!』

『えぇ!? 女の子をこっちが選べるの?』

『あぁ! 結構、可愛い女の子ばかりなんだ!』

『レンタルって事は? 時給いくらかこっちが払うって事か?』

『あぁ、そうなるな、』

『いくら、お前は払ったんだよ!』

『おれは、3時間一緒に居てもらって、時給1500円だから?

4500円を彼女に支払ったよ。』

『お前、そんな金! どうやって作ったんだ?』

『パチンコでさー当たったんだよ! 100円が5000円になってな!』

『可愛い女の子をレンタルねぇ~』

『俺! やってみたい!』

『オレも!』

『成清は?』

『・・・僕は、あんまり、』

『女性に興味がない訳じゃないよな!』

『そんな事、ナイナイ!』

『1週間後、俺達もレンタル彼女しようぜー!』

『その間に、お金を貯めるって事か!』

『あぁ!』

『成清もだぞ!』

『・・・分かったよ』





 *




こうして、1週間後。

僕以外は、誰一人お金を集める事ができなかったらしい。

結局、僕一人で教えてもらったお店でレンタル彼女を1人決めた。

待ち合わせ場所に来たのは? 僕好みの可愛い女の子だった。

写真よりも、実物の方が数倍もかわいい!



『ごめんね、待った?』

『ううん。』

『じゃあー行こっ!』

『うん!』



初めの設定で、僕が奥手なのでレンタル彼女で来てくれる彼女には?

よく喋る女性で、グイグイ僕を引っ張って行ってくれる女性を選んだ。

だから、彼女も僕と腕を組んでグイグイ彼女が行きたいところに行く

プランにしている。



『取り合えず、疲れたから喫茶店でゆっくりコーヒーでも飲まない?』

『・・・ううん。』

『確か? 成清クンもコーヒー好きなんだよね』

『うん!』

『私も、コーヒー好きなんだ~気が合うね!』

『・・・そ、そうだね。』





彼女と居る時間は? まるで夢のようだった。

僕の人生の中で、一度も感じた事のない時間だ!

僕は、今まで貯めていたお年玉貯金を使って彼女を1日貸切っている。

明日の朝9時まで僕は彼女とずっと一緒だ!




『こんなに長く一緒に一人のお客さんと一緒に居る事ってあるの?』

『ないよ! 24時間、私を貸切る人なんていないから!』

『僕が初めてなんだね!』

『そうね! 時間はたくさんあるんだから、一緒に楽しもう!』

『うん!』




喫茶店で、ふたりでまったりとコーヒーを飲んだ後は?

水族館に行って、いろんな動物を見て、ふたりでお昼ご飯を食べて

映画を観に行ったな~夕ご飯は、綺麗な夜景が見える場所でオシャレな

レストランを予約してからご飯を食べた後は、一緒にネットカフェに

行って一日が終わってしまった。

僕は、女性慣れしてないせいもあって彼女に恋をする。

レンタル彼女と分かっていても、僕は彼女と会うためにお金を作っては

彼女をレンタルした。



『成清、好きだよ!』

『僕もだ!』




最後までお読みいただきありがとうございます。

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