不可解な出現
つまり、ターゲット以外にも三人闇落ちがいたのと、私たちの作戦も漏れていたと。
どういうことだ?
持ち寄った情報を擦り合わせていると第三の人が報告にきた。
「三体の闇落ちですが、身元が判明しました。」
「おや、早かったですね。」
「ええ、二人はここら辺の地域で盗みや恐喝等をしていたごろつきです。」
「それが闇落ちした?」
「そうなりますね。あと一人のほうも素行の悪いやつで、近所では有名な悪いやつだったようです。最近、殺傷事件を起こしていました。」
「なるほど。ありがとうございました。」
「いえ。ではこれで失礼します。こちらも検分の手続きをしておきます。」
報告をすると彼は戻っていった。
「どうなってるっすか?」
ほんと、どうなってるんだろうね。
第一そんな簡単に闇落ちするもんなのかな?
「まぁ、とりあえず一旦引き上げましょう。詳しい話し合いや考察は帰ってからにしましょう。」
アレンの言葉にみんなで頷き、歩き出す。
「そういえば、あれなに?」
「あれ?」
歩きながらノアに話しかけられる。
「うん。水玉みたいなの浮かべてたでしょ?」
「あぁ、シャボン玉のことですか?」
「シャボン玉って言うの?」
「はい。石鹸の泡みたいなものです。」
「でも、ただの泡じゃないですよね?」
「泡のなかに電気とか圧縮した空気をいれてます。『シャボングレネード』と『シャボン爆弾』です。外と中のバランスが難しくて要研究ですが。」
「難しいこと考えますね。」
話の途中でアレンも入ってきた。
「今の段階だと一瞬、吃驚させるだけでダメージは零ですよ。」
要するにねこだましである。
「一瞬でも隙を作るのには便利ですね。」
「『今はダメージがゼロ』と言うことは、もう少し改良したらダメージを入れることができるかもしれないってことだよね?」
「まぁ、そうですね。でも、余り期待しないでください。」
世の中そんなに上手く出来てないからな。
私の人生のなかで、期待とは、裏切り、裏切られるためにあるようなものなのだ。
はい、そうですか、と簡単に信じてもらっては困る。
そのまま話ながら明るい通りに出ると、なんだか違和感を感じる。
ん?なんだ?景色がよく見える。と言うことは、人通りが少ないのかな?
「闇落ちがあれだけ出れば、対応が終わるまで外出禁止令がを出すでしょうね。」
なるほど。アレンに説明されて納得する。
それと同時にちょっとホッとする。
なぜならば、こんなイケメン集団の中に一人頭巾を被った、てるてる坊主みたいなのが一緒に歩いていたら恥ずかしくて仕方がないだろう。




