表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/110

ちこく、ちこく~

 当たり前だが、その日はそのまま帰ることとなった。

 色々あり今はおやつの時間ぐらいだ。


 そーいえばお昼、食べてないなー。

 別にいいか。一食ぐらい食べなくても死にはしないし。食欲ないし。


 自室に帰ってきて、何をしようかと考えた結果、ポンチョの破れたところを縫うことにした。


 まだ、作ってもらったばかりの服を破れました、捨てましょう、新しいのを買いましょう、とできるほどの気持ちが持てない。貧乏性なのだ。

 こちらに引っ越すときに侍女さんズが用意してくれた裁縫セットを引っ張り出してくる。


 着ていたポンチョを脱ぎ、広げてみてみる。

 左腕のところが一番ひどい。後は何ヵ所か破れている。

 縫ってみてダメだったら考えよう。

 手始めに一番ひどい所からまつり縫いをしていく。


「んー。出来た、かな。」

 なんとか見られるぐらいには直っている。


 よし、この調子で他のところもやろう。

 そして、ポンチョが終わり、ワンピースも直していると窓の外が真っ暗になっていることに気づいた。


 ん?今何時?

 そういえばちょっと前にノックの音がしたような気がする。気のせいだと思っていたけど、ご飯食いっぱぐれた?


 まぁ、過ぎたものは仕方がない。

 このまま作業を続けよう。そうして夜は更けていく。




 次の日。

 さすがに途中で寝落ちをしてしまった。目が覚めると日が高くなっていた。


 暢気なことをいっている場合じゃない!遅刻だ!!


 急いで服を着替える。

 ブラウスを着て、気づいた。


 左腕がいたい。


 怪我をしているのに縫い物をして、夜更かしもして、変な体勢で寝れば当たり前のことである。

 集中しているときは気づかなかった。


 仕方がないので、上着は着ずに直したポンチョを羽織る。


 慌てて食堂に行くが誰もいない。当たり前だよな。

 適当にジュースを飲み、食堂を飛び出す。


 やばい。向こうでは、何があっても無遅刻無欠席だったのに。

 骨折もしたことなければ、滅多に熱も出ない超健康優良児だから、焦りまくって走り出す。


 ご飯二食、食べてないし、腕痛いし、そんな中で走ったら気分が悪くなるよね。


 気持ち悪い……職場についてから気が付いた。吐きそう。


 部屋にはいると全員が私の方を振り返る。


「おはよ、ございます。遅く、なりました。はぁ、す、すみません。」


 私の顔を見て皆が慌てる。


「な、なにしてんすか!!」

「おはようじゃないよ!顔色悪すぎだよ!!」


 問答無用で座らされる。

 そしてアレンに指摘される。


「ご飯、食べましたか?」

「……食べてないです。」

「いつから?」

「……最後の固形物は、昨日の朝?」


 アレンの聞きなれたため息にノアが質問する。


「知ってたの?」

「だろうと思って。説明した通り、昨日色々とあってお昼ご飯を食べ損なった。夜、呼びに行ったとき返事がなかったからてっきり寝ているのかと思っていたが。今も遅刻だと思って、ろくに食べずに飛び出して来たんでしょう。」


 あったりー。

 ちこく、ちこく~。って走って行くなら、やっぱり食パン咥えていかなきゃだめだな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ