噂では人でなしだった
身柄を、預かる?
え、ちょっと日本語を喋ってください。
あ、日本語じゃないか。
捕まるのか!!拘置所的なこと?留置場か?
どっちでもいいや、ちょっとワクワクしてきた。
「今考えている事は忘れてください。」
「たぶんそれは「身柄を拘束する」です。」
アレンとリアムに突っ込まれる。
あれ、心の声が出てたのか?
「付き合いがあるといまの微妙な表情の変化でなに考えたのかがわかるのか。すごいな、お前ら。」
声が出てたわけではなく、心を読んだのか。
異世界設定はすごいな。
「いや、基本的にはなに考えているのかわからないです。アイナ様、無表情なので。」
「よく見ているとわかるときがあるんですよ。たまに、ですが。目に光が戻ったり、逆だったりするんです。」
ん?「たまに」のわりにはアレンによく見透かされる気がする。
「お前さんのたち位置がはっきりとしていた方がいろいろと動きやすいんだ。今、客人設定になっているが、今回の件でそのままにしておいたら、出ていくだろ?いい口実ができたって。」
その通りなので首肯。
するとオリバーになんだか重たいため息を落とされる。
「だから言ったでしょう?そう言う方なんです。」
アレンに至っては諦めている。
だって、約束じゃん。
「ちょっと前からその話は出ていたんだ。今のままじゃまずいって。しかし、最初に約束してたから、こちらも言い出しづらくてな。まず、自分の容姿、わかってるか?」
首肯。黒ずくめ珍しいんでしょ?
「珍しいといってもほとんどいません。それに……失礼ですが、成人しているとは見えません。いくら王都が治安が他の所より良いとはいっても、そんな方が街に出て何とか生きていけるほど、甘くはありません。」
「人買いに合うのが目に見えてる。」
まぁ、そうだろうね。薄々はわかってた。
元の世界でも、未成年は独り暮らしは認められてない。
「どっかの宿に転がり込むとか下宿するとか、まあ手はあるにはあるがやはり最大のネックはその瞳の色だな。」
?
髪の毛の色ではなく?黒セットだからではなく?
「今や、異世界からきた『勇者たち』の噂が広まっていますからね。」
なるほど。黒目であれば能力あるなしに関わらず、『異世界人』ってわかるわけだ。
そして、異世界人認定の子どもが彷徨いていれば、人攫いに会うわな。
「そこで、何処かに所属していることになれば身元もはっきりとできるし、守ってやれるからな。因みに聖女様の保護先は第一だ。」
うわっ。
その情報、いらない。
「うぉっほん。で、どうするかと話になった時にお前、ほとんど他人と交流がないだろ?謎過ぎて噂程度でしか知らないから、聖女様に仇なすものとか、座敷わらしだと思われてるぞ。」
まさかの妖怪認定されてた……
ボギー:スコットランド民話上の家の守護精。舞い上がった塵の姿をしていて、戸棚や宝箱などの暗所を好んで住み処とする。性格は悪いが無害。
本当は架空の座敷わらしを考えようかと思いましたが、調べていたらそれっぽいのが出てきたため、使わせていただきました。




