表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/110

権力万歳

 気分は怒られている生徒だった。

 ……生徒、先生の関係ではないし、ましてや初めましての人ですが。



 そうだ。どうせなにか言われるなら、全力でいこう!!


 実は、私の中で1つ、決まりごとがある。

 ふだんは、「まーいっか」「まーいいや」で流してしまうが、ある一定のラインが存在している。

 そのラインを超えたなら、全力で相手をしよう。


 叩き潰すなら全力で。砕け散るなら粉々になるまで。


 あの時あぁしていれば、と後悔することが多々あるけど、ラインを越えてしまったら、後は行き着くところまで行くしかない。

 転がり始めた石は坂の下まで止まることができないのだ。


 前回は、余りにも悪口に我慢ができず、相手の使っている机を蹴り飛ばし、破壊したのだ。しかも、綺麗に入って一発で机の足が折れたのだ。


 今後、どうせ私が悪者にされ、悪口、陰口言われるなら全力で相手をしよう。


 浜島さんの前に移動をし、


「ちょっと嘘を言わないでくれる?」

「はぁ?嘘はそっちでしょ?あ、もしかして痴呆?自分がやったことわすれちゃったんだ。」

 さぁ、出番だ、表情筋。

 露骨に可哀想な人を見る顔を作る。そしてさらにちょっとバカにしてみる。


 浜島さんは、顔を真っ赤にして怒っている。


「なな、何を!私がやったって言う証拠はあるの。証拠!!」

「やってないって言う証拠はあるの?」

「そんなのやったやらないの水掛け論じゃない。」

「普通なら貴女が疑われる状況ですね。」


 私たちの不毛なやり取りに騎士さんが入ってくる。

「では、目撃者の話を聞いてみましょう。」

「え、目撃者?」


 その言葉を待っていたかのように、もう一人騎士さんが現れる。

 明るい茶髪で鳶色の瞳のいかにもチャラそうな人だった。

 勿論、服のラインは青色だ。

 そして後ろに侍女服の女性が二人。


「いゃぁ、なかなか口を割ってくれなくて。でもさ、明らかに見ていたはずなのに「見てない」って言うもんだから。」

 困った風もなく、軽い口調ではなす。

 それに対して女性二人は、気まずそうな、ばつの悪そうな顔をする。


「結局、教えてくれましたよ。聖女様が彼女を押したって。」

「はぁ?私押してないわよ。嘘言わないで!」

「折角口止めしたのに残念っすね。」


 へらりと重要な事をつげる。


「口止め」

「そう、口止めされてたんですって。『今からなにかが起こったとしてもあなたたちはなにも見ていない。下手に何か言ったらどうなるかわかる?私は『聖女』なのよ。』だそうです。」


 はー。さいですか。

 流石、聖女さま。何でもありですか。権力万歳。

 ここまで来るともう、どうでもよくなる。最初の情熱はどこへやら。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ