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【後日談】例えばこんな日常も #3

事件後あったかもしれない話。

「あー!!もう!お前なんか嫌いだ!!」

「俺だってお前は嫌いだ。」

「もう知らない!!絶交だ!!」

「こっちこそ。お前と友だちだなんて思ってなかったがな。これでハッキリとわかって良かったよ。」


 各部署に書類を届ける伝書鳩が終わり、部屋に戻ってくるとまるでまんがか何かでのお決まりのセリフをウォルターとリアムが叫んでいた。


「いったいどうした?」

「あっ、お嬢。聞いてくださいよ。リアムのやつ、ひどいんすよ。」

「はぁ?お前が大概なだけだろ?」

「お前はだまってろよ。今、お嬢と話してるのは俺だっつーの。」

「少々話が分かりにくく思います。始めから、私にもわかるように、順番に、話していただけますでしょうか?」


 思い付く限りの丁寧な物言いを全て押し込めてスマイル0円を浮かべながら静かに尋ねる。二人は固まっている。


 文法?そんなの知らん。


 ちなみに今日は上二人がいないため、私たちは、ペーペー留守番組なのである。

 冷めた目で二人をみれば、今までのヒートアップが落ち着いている。


「で?」

「えーっと。お嬢が出ていったあとっすね……」


 ーーーーーーーーーーー

(回想)


「じゃあ、書類を届けに行ってきます。」

「「行ってらっしゃい(っす)」」


「なんか、良かったよな。」

「なにが?」

「お嬢がさ、出ていかなくて。いろいろあったけど、俺達の間に壁がなくなったように感じる。」

「気のせいだ、といいたいところだが、まあ、そうなのかもな。」

「おっ、珍しいな。お前がそんなこと言うの。そのついでにさら俺達の間にある溝について話さないか?」

「溝?」

「そう。俺とお前って同い年だろ。」

「そうだな。」

「でもさ、俺のが誕生日が早いのよ。しかも、同期とは言えどこの班に配属されたのは俺のが先な訳。」

「だから?」

「俺のが先輩なのにお前、俺の事をバカにしすぎしゃね?」

「意味がわからん。誕生日なんて数ヶ月、子供じゃあるまいし、誤差みたいなものだろ。配属も同じだ。数ヶ月、ぼぼ一緒に配属されたようなものだろ。」

「いやいやいや。数ヶ月だろうと、数日だろうと俺のが先輩なわけ。後輩のお前は、もう少し俺を敬えって。」

「だから、誤差だろ。それに先輩でも後輩でも敬えるところがあれば敬える。つまりそう言うことだ。」

「俺がバカだと言いたいのか!!」

「別にバカとはいってない。ただ、尊敬するところがないだけだ。」

「遠まわしにバカっていってるようなものだろ?あー!!もう!お前なんか嫌いだ!!」


(回想終了)

 ーーーーーーーーーーー


「と、まあ最初に戻るわけで……」

「くだらない。」

「ですよね。」

「お嬢もリアムの味方っすか?信じてたのに……裏切りもの!!」

「裏切りもの?私が「貴方の味方ですよ。」って言った覚えある?」

「ないっすけど……でも、俺とお嬢の仲は、それほど簡単には切れない仲だったじゃないっすか。」

「まぁ、助けて貰った恩があるから味方しろと言われるなら、『恩を返す』だけを繋がりとした対応をしていくけどいい?」

「なんか、聞くのが怖いんすけど。例えば?」

「そうだね。この喧嘩にたいしてもリアムを一緒に糾弾しよう。『味方』だからね。今後、ウォルターがやることは間違っていたとしても諌めないし、ほかっておこうか?だって注意したら裏切りものになって『味方』じゃなくなっちゃうからね。」

「いや、そこまでは望んでないっす。」

「そう?」

「やっぱりいつも通りがいいっす。」

「わかった。」

「それだけ?」


 他に何を言えと?


「なんか、罰則みたいなものは?」

「なしっすか!!」


 いやいや、私が一番の年下だし、後輩なんだが?

 普通に「ごめんね」「いいよ」じゃダメなわけ?


 話を聞くとだいたい反省文を書くらしい。


 あ、いいこと思い付いた。


「じゃあ、明日までに相手の良いところを書いて提出ね。400字から1000字までで。」

「ちょっ、それ、反省文より辛くないっすか?」

「こいつの良いところ、だと?しかも、最低が400……」


 きっと良いところを見つけたら、仲直りができる、と思う。


 ちなみに、私をいじめていた彼らの良いところを書いてと言われたら、箇条書きで一つでも出てきたらいいとこである。

続編「異世界では初期設定を変えていきたい」へ続きます。

https://ncode.syosetu.com/n7229fq/

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