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刺されればいたい

 向こうだって黙って刺してくださいって訳ではない。

 しかし、長引くと私の体力の限界が来そうだ。


 そう思いながら凜の長い爪をかわそうと、金色の剣を持ち上げる。

 剣先に爪が当たった。


 からん。


「え?」

「は?」


 同時に間抜けな声がもれた。

 今まで黒い爪が切れたことなどなかったのに。


「……切れるんだ。」

「「「んなわけあるか!!」」」


 必死こいて戦う周りから一斉に突っ込みが入る。


 そうだよね。この剣がおかしいね。うん。


 凜は、一度爪を収納し、再度だしている。

 もちろん、あのながーい爪は復活している。


 でしょうね。


 よくわからないが、金色の剣は使えるやつなのかもしれない。


 今度は、凜の腕を金色の剣ががする。


「あ。」


 今までだと剣で切ると黒い血が流れていたのに、この剣で切った所には赤い筋が。


「どういった原理?」


 謎に驚き動きが止まったところで、全力のけりを入れられる。


 かはっ。うぇっ。げほ、げほ。


「なに?余所事考えてんの?どれだけ私のことをバカにしてんの?」

「バカに、してない。」

「はぁ?今まさにバカにしてんじゃん。」


 バカにはしてない。この剣の原理について考えてる。


 確かにこの剣は、使える。

 しかし、切った所が普通の傷ということは、この剣で刺したら大量出血したり、しない?


 闇落ちから人間に戻っても、死んでたら意味なくない?

 それこそ私はだだの人殺しのじゃない?


 今まで普通に持てていた剣が急に重く感じる。

 攻めていけれない。

 その間にぼこぼこにやられていく。


 のは、いやだ。


 ここまで来たら、生易しいことを言っているわけにいかない。

 もし、この役を誰かがしてくれると言うなら、うれしいことこの上なく、丸投げをしたい。


 だけど、それは自分が許せない。

 自分の発言に責任を持ちたいし、やるならば徹底的にやりたいと思ってきたのに、簡単に掲げてきた信条を捨てるわけにはいかない。


 誰かに丸投げをして後悔するくらいなら、自分でやって後悔したほうが、自分的にいい気がする。

 他人にかかる迷惑は少ない方がいいに決まっている。


 そうと決まれば、さっさと幕を下ろそう。


 なりふり構わず凜に向かって剣を刺しに行く。

 凜は、この剣がふつうではないことがわかっため逃げ腰になっている。


「や、やめて、死にたくないの!」

「そう言われて、私が手をゆるめるとでも?」

「それもそうね。」


 私の言葉に凜がニヤリと笑う。

 どうやら向こうも決着をつける気になったらしい。


 先程と同じように左手の爪を切り、そのまま凜の左わきばらを刺す。

 と、同時に自分の左わきばらが熱い。


 あぁ、「刺し違えても」と思っていたけど、実際に刺されるとめっちゃいたい。


 このままこの場で転がったり、しゃがみこんだりしたいし、動きたくないけれど、止めはきっちり刺したほうがいいよね。


 そのまま剣を横にスライドさせる。同じように凜も爪をスライドさせた。

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