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吟遊詩人はアイドルではありません!(仮)  作者: ナガイヒデキ
1章「クレイジークレイジーは止まらない!」
2/50

キャラクリ

 目を開けると、そこは、


 ――見慣れない天井だ。


 お約束おやくそくっと、少しひんやりした台座から降りる。


 わっと、


 すこしよろけた。感覚が違う。それは従来のものに比べて鈍化していて、長時間の正座のすえ、やっと立てた感じかな。ただあれは、シビれであって、なんだろう、説明しにくいが、こっちは制御している感じだ。慣れてくると違和感はほぼない。

 ここはVRヴァーチャルリアリティの世界。しかもVRMMO。

 そして、今はゲーム一歩手前のキャラクタークリエイティブ、つまりはキャラクリを行う場所ってわけ。


 横になっていた台座ちかくの二面になっている石板に近づく。前まで行くと淡白く光り、画面が浮き上がる。一面には、


 氏名

 性別 女性

 年齢 16

 身長 168㎝

 体重 48.2㎏


 二面は鏡になっている。


 まず最初、名前から。

 うーん、どうしよう。いつも使ってるユーザーネームだと、しっくりこないのよね。事前に運営から聞いてたけど、


 これ、容姿が変えられない!


 ってどうなの? バリバリの日本人顔なのに、

 わたくし、クリスティーナですの……


 ないわ~。


 名前は本名をそのまま使っちゃおうかな。


 朝比奈アサヒナ 朝日アサヒっと。


 性別は変えれないか。


 身長と体重はすでに記入済。


 小さく横線のタスクバーがちょこっと申しわけない程度についている。

 それを左へスライドさせると――


 ちぢんだ! 


 気のせいか顔も幼くなっているような気がする。


 今度は右へ


 おぉ! モデルみたい!


 二、三回ポージングしてみる。誰も見てないけど、ちょっと気恥ずかしい。

 けど、これはいいなぁ。


 ――二分後


 やっぱり日ごろから慣れ親しんでる身長からだで、

 そう、ゲームのため、ゲームのため……


 ん? これ身長を固定して、体重を増やすとどうなるんだろう?

 まさか胸やお尻にお肉がつくのか! 右へスライドさせると――


 うん、すこしポッチャリした。


 ですよね~。


 なんだろう、急に運営に殺意が芽生えてきたわ。


 体重は47.8㎏っと、完了。



 次の項目はステータスね。



 HP 126

 MP 96

 STR 8

 VIT 10

 DEX 12

 AGI 10

 MND 16

 INT 12

 CHR 36

 Point 10


 初期設定は完全ランダムみたいね。そして10ポイント割り振りできると。

 ランダムなら、いい数値でるまでひたすらリセマラリセットアンドマラソンするんだけど……

 できないのが、歯がゆい。そして気になるのが、

 CHRが異様に高い!

 これはカリス(カリスマ)かしら?


 うーん、


 たしか、このゲーム、Jobという概念がないんだっけ。タンク職なら、レベルに応じてVITが上がりやすいなどがない。レベルが1上がればポイント1が加算され、ポイントを振り分け、スキルを取得するタイプだったはず。ステータスを基準にスキル取得、もしくは、違ったステータスの総合計や二つのステータスが一定基準に達した場合に取得するなら、初期設定のステータスの高い数値をポイントにつぎ込んだほうが効率が良いのだ。私の場合はSTRとVITが低いから前衛職は不向き、MNDやINTが高いから後衛職が得意ってことかな。そして、ポイント振り分けだけど、無難にMNDかINTに分けて、攻撃魔法か回復魔法か。ゲーマーなら一発逆転、意味が分からないCHRに全振りか。


 ロマンって大切だと思わない?


これでよろしいですか? Y/N


 わたしは最後の確認をしてYを押した。


 もちろん、CHR全振りだよ!


 周りが黒い霧に覆われ、私を包み込む。

 


 ――ギフト:アニメ声を取得した。

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