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もう一人の人格アシュラ

□俺が魔王の息子となってしまって1ヶ月たった。俺は、魔王の息子として魔王になるための帝王学を学んでいた。その傍ら俺は転生についてと前世の(勇者)がどうなったのか調べていた。調べた結果まず前世の(勇者)の方は“魔王を追いつめた勇者だったが罠にかかり魔王に返り討ちにされ死んだ”と書いてあった。


□えっとつまり俺はドジを踏んで相手の罠にまんまと引っ掛かって魔王に殺されたようだ。なんともみっともない最後だ。我ながら笑えてきた。


□転生については“その人の恨みや後悔の残存粒子が、その人の最も恨んでいる者の近縁として転生する”と書かれてあった。つまり俺は死ぬ前魔王を恨んで死んだから転生し、魔王の息子となってしまったというわけだ。


□俺はその時考えた。魔王の息子として近づき、魔王を殺すことができると。俺は早速計画をたてることにした。実行は次の日の夜、魔王が寝ている間だ。魔王を殺した後、俺も自殺しようと考えた。


□そしてその日がやってきた。俺は、いつものように夕食をとり、俺は部屋に戻った。俺は召し使いを下がらせ、寝たふりをした。


□城中の皆が寝静まった頃俺は部屋にあった短剣を手に部屋を出た。夜なのによく前が見え、誰にも遭わずに魔王の部屋に着いた。


□魔王はぐっすりと寝ていた。警備が甘いぜと思いながら俺は魔王が寝ているベッドまで近づいた。俺は魔王に短剣を向けた。これでやっとこの生活もおさらばだと思った。俺は短剣を一気に魔王の心臓に振りかざした。


□しかし、短剣の刃先は心臓前で止まった。なぜか腕が動かない。そんな時頭の中から変な声が聞こえてきた。


□□“殺させないよ。君に魔王(お父様)を。”


□少年のような声だ。くそ誰だ俺の頭に話しかけてくるのは!?


□□“はじめましてかな?僕の名前はアシュラ。君のもうひとつの人格だよ。本に書いていなかったの?転生した人は二つの人格ができると。”


□確かに本にそのような事が書かれていた。しかしそれはあくまでも噂だと書いてあったからまさか本当に実在しているとは思わなかった。


□□“君ちょっと僕と代わってよ。魔王(お父様)と話したいからさ。”


□アシュラは闇となり俺を取り囲んだ。


□アシュラの人格となった俺は、短剣を近くのテーブルの上に置き魔王(お父様)のベッドに入り込んだ。入り込んだ瞬間魔王は目を覚ました。


□□「なんだ。アシュラか。こんな夜中にどうしたのだ?」


□□「一人で寝れなくて。お父様と一緒に寝たいと思って。」


□アシュラは涙目となり答えた。


□□「アシュラは昔から甘えん坊だな。」


□魔王はアシュラの頭を撫でた。アシュラは気持ち良さそうにした。






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