第5話 ヘタしたらカイトさんに冗談抜きで殺されるぞ(ガクガク)byアル
風亀さん大活躍の回(仮)
ホントは強いぞカイトさんということで第5話です
第5話
エリーヌはカイトに近付けずにいた。
(一体一体は確かに弱いが、です)
そう、カイトが言っていたように一体一体はそれほど強くはない。
殆ど3連打すれば壊れてしまうものばかりだ。
酷いものだと1回殴るだけで壊れてしまうものもいた。
壊すのに『創力』なんて使っていない。
だが、それほどまでに弱いはずなのに近づく事が出来ずにいた。
たった15メートルの距離を進めずにいたのだ。
(邪魔だ!です)
怪我なんてしていないし傷を負ったりなんてもっとしていない。
だからこそこの軍団を突破できない事に焦っていた。
先ほどまで確かに余裕だった。
何の抵抗もさせずに殴っていた。
こんな弱い奴に負けることは絶対に無いとそう確信していたのに。
(なんだこの状況は、です。苦戦してるなんてもんじゃない、です)
一切攻めることが出来ない自分に焦っていた。
だからだろう、彼女は気付く事が出来なかったのだ。
先ほどから一体に対しての攻撃回数が少しだけ増えていた事に。
ゴーレムの数は先ほどの100体を入れてもう500体を超えていた。
「す、すごい!」
そう言ったのは誰だったのか。
それを明らかにすることはここでは全くと言っていいほど重要なことではない。
――すごい―――そんなことは此処に居る戦闘をしているエリーヌとカイト以外全員の考えている事なのだから。
―すごい―それは必ずしも褒め言葉ではないのだから。
例えばの話をしようか。
人は目の前に自分よりも遥かに上位の存在を見た時、その存在を受け入れることが難しい。
人はその存在に恐怖し否定しようとする。
人は自分が理解できないような、持ちえない力を持つ者達を受け入れようとはしない。
自分達の中にある 『普通』 に当てはまらないものは全て異常だとし、避けようとする。
普通ではないモノ達が怖いのだ。
その普通というものの基準を決めたのは誰なのだろうか。
そもそも普通とは何なのか。
知らないモノは認める事が出来ない。
自分勝手だがそれが人間というもので。
だからこそ、力ある者はそれを隠し通そうとする。
人の価値観はそれぞれであり、その全ては否定することなどできないのだから。
今回のカイトについても同じだ。
いまこの場にいる者達はカイトを異常だとしている。
それは何故か、簡単なことだ。
この場にカイトと同じレベルの者が一人もいないからだ。
誰もカイトの持っている力を理解できていないからだ。
此処にいる者の中で一番上のレベルの者でも第10工程。
それに比べカイトは第15工程である。
ハッキリと言うならばこの差は赤子と成人と同じような力の差だ。
まして、生徒の中で一番上は第7工程。
カイトを恐れるのは無理もない。
強すぎる力はそういう意味でもとても危ないものであると理解してほしい。
最高の『創力』使い、災厄のカイトの弱点と言えば近接戦闘が出来ないことだ。
先ほどはそのせいでフルボッコにされていたのだから理解できるだろう。
カイトには近接戦闘スキルが全くと言っていいほどない。
逆を言えばそれ以外ならばカイトは負けることが無いということなのだ。
其れ即ちエリーヌは近づかなければ勝つことは出来ないということだ。
そしてこの戦い、カイトが勝つ。
何故そう言い切れるかといえば、理由はとても簡単だ。
エリーヌはカイトのもとにたどり着く事無く力尽きるから。
エリーヌは一切の傷を負うこと無く負ける。
カイトはその場から動く事無く、間もなくこの戦闘は終わる。
エリーヌ・イルクタードという少女はとても優秀だ。
いやそれ以前にこのクラスにいる時点で優秀なのだ。
周りの生徒たちは、だからこそ負けるのは有り得ないとそう思っていた。
もちろんリアだって自分の兄が負けてしまうのだろうなと思っていた。
だが結果はそうなる事が無かった。
エリーヌが、壊したゴーレムが800体を超えた所で力尽きた。
カイトに触れることも出来ずにかつて無いほどに簡単に負けた。
掠り傷一つ負うことも無く怪我をすることも無くただ体力が尽きて倒れたのだった。
「これにて、使闘は終わり。エリーヌ、動けるか」
倒れたエリーヌに近づくカイト。
先ほどやられたせいでかなり歩きづらそうなのだが。
しかしエリーヌが縮める事が出来なかった15メートルの距離を簡単に無くしてしまった。
「とても屈辱的な負け方だ、です。それに先生はずるい、です」
あんなにいたら負けるに決まっている、です―――そう言ってジト目で睨んだ。
「(可愛いよ、可愛すぎるよエリーヌちゃん!!!カイトさん変わって!この子を抱き締めさせて!!!)」
(少し黙っていろ)
カイトさん、そいつもっと叱って下さい。
アルは今日も平常運転です。
「ずるいか。そうだな、確かに俺はずるいのだろう。数を使って自分では何もしなかったのだからな。だが、謝らない。どうしたら怪我なく終わらせる事が出来るかと考えたらこれぐらいしか思いつかなかったからな。闘いと言うのは数でほぼ決まってしまうだろう。だから1人に対して圧倒的数で戦えば当然勝てる。まぁ、ごく稀にそういう常識を吹き飛ばすようなチートがいるのだが。・・・思い出すのもいやだな」
そう言ってカイトは話を止めエリーヌを起き上らせた。
エリーヌは抵抗しようとしたが動けるだけの体力がなく従うしかなかった。
その後は教室に戻り質問が再開された。
どうやら生徒達はカイトの力への恐怖よりカイトさん自身への好奇心が勝ったようだ。
その後、他にも生徒達には授業があるためアルの初めての授業は終わった。
エリーヌの敗因は少しづつ耐久力が増していくゴーレムに気が付けなかったことだ。
それさえ気が付ければ1200体は壊せただろう。
また、『創力』で風を作り、耐久力が増す前にまとめて倒しておけば次のゴーレムを作る前に近づき勝てたかもしれない。
カイトは突破口を用意しながら戦っていたのだ。
いや戦うと言うのは少し違う、戦闘を視ていたと言う方が正しいだろう。
まぁ、100体の大軍を一括りにして『創力』で作っていたならばどちらにしよエリーヌの体力切れで終わっていたのだが。
手加減しているあたりカイトさんはとても優しいようだ。
(カイトさん、エリーヌちゃんさっき先生って言ってたね)
自室に戻ったアル達は先程の事について話す。
(なんでカイトさんは俺の体を使って戦わなかったの?俺けっこう運動神経いいと思うんだけど)
すでにアルとカイトは入れ替わっている。
確かにアルの体は運動神経がいい。
こと戦闘になったならばエリーヌではアルに勝てないであろう。
だからアルは気になった。
どうして見ていただけなのかと。
そんな疑問にカイトは当然のように答えた。
「(俺には戦闘スキルが無いからな)」
(それでも何か出来ることはあったでしょう、避けたりとか)
そう言ったアルは着替えていた。
「(アル、君の体は確かにすごいだろう。だがそれだけではだめなんだ。俺が操っているのだからな)」
例え最高の剣と最高の防具を着けていようがそれらを操る者がダメならばただの剣を持っている戦士にも劣る。
つまりはそんな事をカイトさんは言っているのだ。
(いやでも、『創力』で戦闘スキルを作れば)
「(俺にはそれを創造することが出来ない。―――もう寝る)」
カイトさんは眠そうだった。
だから寝る前にアルは聞いておいた。
(あ!待って。そう言えば、さっき言ってた・・常識を吹き飛ばすチートって誰なの?)
「(あぁそれか、君が知っている者の中にもいるぞ)」
(え!?だれだれ)
アルはかなり興味津々だ。
「(ヘレンだ)」
(・・・・・・・・・)
あの幼女が!?驚いてかたまってしまったアル。
そんなアルを無視して眠ってしまったカイトさん。
風亀はアルの頭の上で浮いたまま寝ていた。
「寝ちゃったよ。『創力』を使うと疲れるんだししょうがないのかな。俺も何にもしてないのに疲れたし。・・・・・・ん?違うよ!あんなにフルボッコにされていたからだよ。しかしカイトさん全然本気じゃなかったなぁ。一回だけ本気な所を見たことあるけどすごかったもんね」
風亀は先程どこにいたのだろうか?
アルの視点
俺は着替え終わると自室から出て教師用のエレベーターに乗って14階へ。
ここにはワインが売られている。
ここには日用品だけしか売られてないのかと思っていたけどミストラルちゃんに教えてもらって違うってことを知った。
8年間一緒にいて初めて知ったカイトさんの好きな物(推測)がワインだと分かり今までお世話になったお礼とこれからもよろしくという意味で買うつもりだ。
それにしてもカイトさんは自分のことをあんまり話さないんだよね。
だから、災厄のカイトなんて初めて知った。
なんと言うかイメージと会わないんだよね。
そんなに怖くないんだけどな、というかけっこう優しいし。
8年前初めてカイトさんに会った時何も知らなかった俺にいろいろ教えてくれたし。
最初なんて生きることを知らなかったし、どうすればいいのか何をすればいいのか、そんなことから教えてもらっていたんだっけ?
なんて例えれば良いんだろう?赤子?
釣りを教えてもらったときにすごく釣れておもしろかったからハマって。
カイトさんって教えるのがうまいんだよなぁ。
「こんにちは。ワイン買いに来ました」
昨日ベットにお金が置いてあって半分くらい持ってきた。
正直、ワインってどのくらいするかわかんないんだよね。
「いらっしゃいませ~」
奥から出てきた店員さんは少しお腹が丸いおじさんだった。
何かいかにも裕福な暮らしをしているって感じだね。
「どの様な物をお探しで?」
「どんなのがいいんだろ?う~ん・・・とりあえずこれで買える最高の物をください」
俺は布袋に入れたお金を店員さんに見せた。
「おぉ!こ、これは・・・分かりました。すぐにお持ちします」
店員さんがものすごい驚いてたけどどうしたんだろう?
そんなに驚くほどの額なのかな、わかんないんだよこの紙の値段。
昨日初めて見たんだし、カイトさんは「(こんなに・・・何を考えているんだあいつは)」って言って何も教えてくれなかったんだから。
半分って言っても10枚ある内の5枚なんだけど、そう言えば色が少し違ってたような。
「お待たせいたしましたお客様。こちら何かいかがでしょうか」
「じゃあそれでい「何を言っているんだ、です」へ?」
「それならあと10本は買えるぞ、です。ぼったくりもいい所だ、です」
後ろにはなんとお人形さんのように可愛らしい。
そう、例えるなら欲望を曝け出したい天使のようなそんな少女が居た。
で、でも俺は今先生なんだからさらったら問題になるよね。
が、我慢だ我慢だぞ俺!行動を起こしたらどうなるか分からない。
ヘタしたらカイトさんに冗談抜きで殺されるぞ(ガクガク)
エリーヌちゃん可愛いな♪可愛いな♪とってもとっても可愛いな♪
・・・・・・よし!落ち着いた。
帰りにミストラルちゃんにつけたい猫耳でも買おう。
「先生、このワインは安い、です。10本は買える、です」
「え?そうなの!?」
アッブネー!もう少しでカイトさんに怒られるとこだった。
何無駄遣いしてるんだコラーってね。
猫耳は絶対に買うけれど。
「お嬢さん、何を言っているのかな。営業妨害だ、出て行け!」
コイツキレやがったぞ。
エリーヌちゃん悪くないだろうが。
「ぼったくりに何を言われようが出て行かん、です」
「お嬢さん、この件は学園に報告する。お前を退学にしてやる!」
うわー、これが大人のやることか。
エリーヌちゃん泣いてるじゃねえか!
※エリーヌは泣いておりません。アルには泣いているように見えますが。エリーヌは困った顔をしているだけです。
殴ってもいいよね、ていうか殴ろう。
お前は俺を怒らせすぎた、顔の原型が無くなるまで殴ってやる。
よし!いくぞ「(行くな、というか落ちつけ)」
あ、カイトさん起きたんだ。
「(はぁ・・・とりあえずここは任せておけ。君が行動すると話がややこしくなるだけだ)」
失敬な、俺はただそこの屑を殴ってエリーヌちゃんに褒めてもら・・・謝らせようと。
「分かりました。それを買いましょう。もちろんこの金で一本だ。だからどうかその子を許してあげてはくれないか」
「な!?先生何を言って、です」
「ふふ、いいでしょう。ではどうぞ、お品物でございます」
あの店員笑ってる。
完全に勝ち誇ってるよ。
というかカイトさんなんでそんな奴にいい思いをさせるのさ。
「どういうつもりだ、です」
「どうもこうも、俺がそれでいいと認めたから買ったのだが」
「どう考えてもあれじゃあれじゃあ釣り合わない、です」
「釣り合うさ、自分の大切な(生徒)一人守るためならばな」
・・・カッコよすぎだぜカイトさん。
大切な一人とかどんだけカッコイイセリフ真剣に言ってるの!!!
それにさりげなく『創力』でお金を創っていた所とかもね。
エリーヌちゃんは顔を下に向けちゃった。
「・・・・・・強くて優しい」
ボソボソ何か言っているね。
耳が赤くなってる、可愛いよー。
ハグしたい、動け俺の体!!!!
(うるさい!)
怒られちゃった。
「お待たせいたしました。包装させていただきました」
あの屑が戻ってきた。
あの顔を殴りたい。
エリーヌちゃんを見下すような目で見てやがる。
本当に屑だな、この男。
「ありがとう。・・・そうだ。これだけは言っておこう」
「なんです~お客様」
笑うなよお前!
「俺は確かに納得してこのワインを購入した。だから、不満があるわけじゃない。そこは覚えていて欲しい。ただ、俺以外がこの事を知ったらどうなるかな。例えば、俺はこの後ヘレン先生とこのワインを飲むわけだがその時についうっかりこの事を話してしまうかもしれない」
お!あの店員の顔が凍りついたぞ。
とってもいい気分だね。
「ヘレン先生はワイン蒐集が好きだからなぁ。どうするだろうか。君の所に来るかもしれないな。くれぐれも夜には気を付けるようにな。ヘレン先生なら何の痕跡も残さずに人1人消せるからね。寝ている所を一気に何て事には成らんようにな」
たぶん冗談なんだろうけどカイトさんが言うと本当のように聞こえるから不思議だね。
でも何の痕跡も残さずにッていうのは無理だよね。
「申し訳ありませんでした!代金はお返しいたします。そのワインもタダで御差し上げいただきます。ど、どうかお許しください」
「お金は俺が納得して払ったのだ。返されると困るな」
「な、なら金額に見合う分を貰って下さい」
「そうか。くれるというのならばあえて断る理由も無い、貰うが」
「ありがとうございますお客様」
その後、合計25本も高そうなワインを貰った。
カイトさん。俺、もの凄いすっきりしたよ。
エリーヌちゃんはあの後教室に忘れ物をしたって言って別れちゃったんだ。
エリーヌちゃんってワインに詳しいみたいだし、今度聞いてみようかな。
さっきカイトさんが『創力』でお金を創ってたけれどあれってちゃんとお店で使えるんだよね。
普通は創っても使えないようになっているんだけどカイトさんの場合すごいから使えちゃうんだよね。
なんとかって道具でそのお金が創られたかどうか調べるんだって。
だよね、そうじゃなきゃお金なんて意味無くなってしまうもんね。
ちなみにちゃんとしたお金を使ってワインを置く所も買ったよ。
「カイトさん。思ったんだけど」
「(何だ?さっきのヘレンの話か?)」
「違うよ、そう言うワインとかってさ『創力』で創れないの?」
「(創ることは出来る。だが)」
「だが?どうかしたの」
「(やはり、ちゃんとした方法で作られている方がおいしい)」
カイトさん、結構嬉しそうだ。
買ってよかったなぁ。
「(しかし、あいつが未だ人前でワインを飲む事を嫌っていてくれてよかった)」
「え?」
「(あぁ、なんでもない)」
「そんな気になるように言うのをやめないでよ、カイトさん」
かなり気になるんだけど
「(まぁいいか。・・・ヘレンがワインを飲む事を知っている人間は少ないんだ。昔に苦い思い出があってな)」
「へぇ、どんな?」
「(少し飲み過ぎてな、酔った。その後気分がよかったんだろう。その場にいる全員に抱きついて来た。そしてキスしてきた。男女関係無く・・・確かほっぺにだったな、あの時はまだ学生の時だったか。俺の親友にエルフ族の者がいる(・・)んだが、そいつにヘレンを気絶させてもらい仕方なく家に連れて帰り寝かせておいた。それからだ、あいつが人前でワインを飲まなくなったのは。だから知っている人間は少ない。だからヘレンがワインを飲む事を知っている人間は自然とヘレンと親しい者ということになる。あの店員は別だぞ。ヘレンに注いでもらったワインと同じマークがあの店にあったから言ってみた)」
俺は今までの感謝の言葉を口にはしなかった。
ワインで十分だと思うんだ。
だってそうでしょ!幼女と、あの幼女と一つ屋根の下にいたんだよ。
やっぱりロリコンカイトだ。
どうせそのエルフ族の人もロリっ子だったんだろ。
「(そいつは男だ。俺の親友を馬鹿にしないで貰おうか)」
「何!?地の(の)文まで読まれた」
いつの間にそんな能力を創っていたんだ!?
これからはプライバシーも無いのか。
「(はぁ。口から全部漏れているぞ)」
くそぉ!もういい。地の文だから我慢してたけど妄想ぶちまけてやる。
リアちゃんの体は・・・ん?な、何をする!?やめろこの亀!
っていうかいつの間にそんな!ちょ!?そんなのやられたら俺どうにかなっちゃうや、やめ―――――
というわけで今回のアル視点は終了です。
最後に見苦しい所を見られましたが気にしないでくださいね。
アルは風亀の作った小規模な竜巻でお仕置きしております。
今回、カイトさんすでに救出済み。
例外で今回だけアルの体から離れて魂だけの存在になっています。
作者の身勝手に付き合ってくれるカイトさんて優しいね。
アルよ生き残れ!皆さんせーの!黙祷
『・・・・・・』
カイトさん「・・・ここ・・・は?」
子竜「ご都合空間です。夢のようなものですよ」
カイトさん「そうなのか。ということは俺は寝ているのか」
子竜「起きたらここのこと覚えていないので安心してください。それでは質問コーナー」
カイトさん「覚えていないといわれると少し不安なんだが」
子竜「では第1もn・・・あ、時間。それなら仕方ないね。次回に持ち越しということで。さらば!」
カイトさん「おい!俺はどうすればいいんだ?」
子竜「待機で。・・・じゃあ」
カイトさん「・・・・・・」←諦めた