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一大事×ミクリー×私?

こんにちわ!ついに11章に突入!

アップが最近遅くなってすみません!

ですが!書きますよ!行きますよ!


では本編スタート!

〜〜〜〜〜〜バルタシア城レネリスの部屋(事件の次の日)〜〜〜〜〜



レネリスの部屋にスフォンとグニスが集まっていた。

「こんな時にレネリス様一体何処で何をなさっていたんです?大変だったんですよ。

ミーナ様達は大怪我で運ばれてきますし、ゲニム陛下も怪我を負いますし」


スフォンは若干涙目になってレネリスに訴えた。

そんなスフォンをよそにレネリスは窓の外を見つめている。

グニスは椅子に座り、レネリスが喋るのを待っているかのようだったが、

スフォンがあんまりうるさいので口を開いた。


「レネリス、この国で今何が起きてる?いまだかつて無い事件だぞ」

スフォンは喋りだしたグニスを見た後、レネリスを見つめた。


レネリスはしばらく黙っていたが、外を見つめながらやっと口を開いた。



「今この国には選択が迫られてる」

レネリスの言葉に二人は顔を合わせた。

「一体どんな選択だ?」

グニスは真剣な表情でレネリスの背中に問い詰めた。



「この国がこの国でいられるかどうかの選択だ」



二人は返された答えの内容に息を呑んだ。


レネリスは向き直り、真剣な顔つきで二人を見た。



「ラミレシアが全ての元凶だ。

あいつを見捨てれば、この国は今までの国でいられるだろう。

もしこれからも関わるような事をすれば・・・・


何百という悪魔契約者とこの国は戦う事になる」



スフォンとグニスは目を見開いたまま言葉が出なかった。




〜〜〜〜〜ラミレシアの部屋(事件から3日目)〜〜〜〜〜



部屋のベットにはミーナ、リン、リスが寝ている。

「皆・・・・」

ルルカは自分の折れた片腕を庇いながらも3人の世話をしていた。

そこへレネリスが尋ねてきた。

「ルルカもう起きて大丈夫なのか?」

レネリスはいつものように少し怖い顔で聞いた。

「はい。私はもうなんともありません」

ルルカの返答に元気はない。


レネリスはゆっくり近づき寝ている3人の表情や具合を確かめた。


「3人とも命は取りとめたが、やはり傷は深いな」

レネリスは近くの椅子に腰かけると難しい顔をした。


ルルカは言いにくそうにレネリスに聞いた。

「このラミレシア様の赤い水晶の袋を首にかけたリスは・・・ミクリー様ですか?」

「その通りだ。よくわかったな。」

「リスさんが背負ってる傘はラミレシア様があげた物なのです。」

二人の会話はすぐに止まる。

そしてルルカはミーナの眠る姿を見つめる。



しばらくお互いに口を開かず、レネリスが椅子を立ち部屋を出ようとした時、

ルルカは俯きながら聞いた。


「ラミレシア様は・・・・・どこにいるんですか?」


「わからない」


そう言うとレネリスは部屋を出て行った。


部屋には涙を流すルルカだけが取り残された。



〜〜〜〜〜レネリスの部屋(事件から4日目)〜〜〜〜



部屋にはレネリスとスフォンがいた。

「レネリス様大変な事になりました。セリアヌダルク王国が同盟を破棄してきました!」

「わかってる。そう怒鳴るな」

スフォンは怒りと驚きの混ざった表情でレネリスに報告をしたが、

レネリスは外を見ながら淡々と応えた。


レネリスは一呼吸置いた後、スフォンを見た。


「スフォン。万が一に備えて城に住む女子供はすぐに城を出れるように手配しておけ。

そして、この同盟破棄について全員に説明すると共に、今後の事を話す。

明日の正午、城に常駐する全軍を大広間に集めろ。すぐに取り掛かれ」


そう言うとレネリスは椅子に腰掛けた。

スフォンはすぐにメモを取り、血相を変えて部屋を出た。


部屋で一人になった途端、レネリスは歯を食いしばり拳を力強く握った。

「ラミレシア・・・死ぬなよ・・・」

レネリスは今すぐにでも走り出したい自分を、懸命に抑えていた。




〜〜〜〜ラミレシアの部屋(事件から5日後の昼)〜〜〜〜



「きゅぅ・・・・・」

ミクリーは目を覚ますと、テーブルの上に敷かれた小さな布団の上に寝ていた。

体を起こそうとすると、体中の傷が痛んだのか足をバタバタさせた。

それに気付いたルルカはミクリーの方へ走ってきた。

「ミクリー様気付いたんですね。よかった!」

心配そうなルルカの表情が目に入る。

そんなルルカを見つつも、周りを見るが何か足りない。

そしてこの部屋にラミレシアがいない事に気付くと涙を浮かべた。


「ミクリー様お体痛みますか?もう少し横になっていてください」

ルルカは心配そうな顔でミクリーを再度横にならせようとするが、

ミクリーは泣き止まない。

それを見てルルカは困り顔で考え込む。


ミクリーは痛む体をよそに、ゆっくり立ち上がりラミレシアを探す。

だが、この部屋にはベットで寝ているミーナとどっかで見た少女とルルカしかいない。


部屋の中央まで歩き、そして気付く。

自分の体が妖精からリスに変わってしまっている事に。


まさかと思ったミクリーは体に力を籠めると、唖然とした。


魔力がまったく感じられなくなっていた。

そして能力も使えない事にも気付く。


ミクリーは自分の手を見て、涙を零した。

そして、ルルカが心配そうに見つめるなか人形のように動かなくなったミクリーがそこにいた。



しばらくして、動かなくなったミクリーをルルカは手の平に乗せ布団の上に戻した。

「ミクリー様もう少し安静にしていてくださいね」

ルルカの表情はいまだに心配そうにミクリーを見つめている。


ベットに戻された後も、ミクリーはもぬけの殻になった様に動く気配がなかった。


ルルカはミクリーの様子を見ながらも、ミーナ様と少女の看病を続ける。



そしてしばらく経ってミクリーの様子を見てみると、そこには小さな傘だけが残されていた。




〜〜〜〜〜バルタシア城大広間(昼)〜〜〜〜〜



広場には大勢の兵士が集まりざわめいていた。

兵士の間ではセリアヌダルク王国との同盟破棄の噂が飛び交っていた。

そんなざわついた中、グニスは一人高台の上に立つ。


そして喧騒している広場を睨むように見渡すと、辺りが静かになった。


「もう聞いていると思うが、セリアヌダルク王国との同盟は破棄となった。

だが、そんなのは関係ない!

我らの守るべきは国と国民だ。

今まで通りでいい。

多少の争いごとはあるかもしれないが、我らの国には太陽の王と月の王がいる!」



真面目な顔でグニスが喋ると、広場から一気に歓声が沸いた。


広場で行われている様子を回廊に面するドアの影からレネリスは見ていた。

そして、決心がついたのかそっとドアを閉め広場から姿を消した。



〜〜〜〜〜ラミレシアの部屋〜〜〜〜〜〜


レネリスはドアをノックし、入室するとルルカは忙しなく動いている。

ルルカはレネリスが入室した事すら気付かず何かを探している。

「お前何やってるんだ?」

急に話しかけられてビクリと背筋を伸ばした。


そしてゆっくりとレネリスに振り返ると、泣きそうな顔で喋りだした。


「ミクリー様が何処かに行ってしまわれたんです・・・怪我はまだ完治なさっていないのに・・・」

レネリスは「そうか」と淡々と応えた。


そしてイスに座ると、テーブルの上にいつもミクリーが背負ってる傘を見つけた。

「これを持たずにいなくなったのか・・・」

レネリスは傘をじっと見つめた。

「それだけ探していなければ、もう此処にミクリーはいないだろう」

淡々と応えると、椅子から立ち上がりミーナの顔を覗き込んだ。

そして頬を手でなぞり、顔を良く見た。

「ミクリーはもう動物になり森へ帰ったんだ。もう此処へは来ない」

ミーナの顔を見ながら、必死でミクリーを探すルルカに言った。

それに対してルルカは、意味がわからなそうにレネリスの方を向き立ち尽くす。


「一体どういう事ですか?」

ルルカは真面目な表情でレネリスに尋ねた。

レネリスも立ち上がり、ゆっくり出入り口のドアの前に立つとルルカの方を向いた。

「あいつは元々動物だ。それが特殊な力で妖精になっていた。

それが元に戻っただけの話しだ」


そう言うとレネリスは部屋を出た。


レネリスの返答がルルカの頭を廻るが、理解できなかった。


それでもルルカは、ミクリーが帰ってくると信じゆっくりと窓辺に立つと、

地平線に沈む太陽をを見つめていた。

「ミクリー様・・・」



〜〜〜〜〜バルタシア城馬小屋〜〜〜〜〜


レネリスは一人馬に乗る準備をしていると、スフォンが血相を変えて走ってきた。

「レネリス様・・・一人で行く気なんですね?」

「ああ」

スフォンの問いにレネリスは馬の準備をしながら淡々と答える。


スフォンはしばらく立ち尽くした後、決意した表情で口を開いた。

「行かないでください!」

レネリスはゆっくりスフォンに向き直った。

「俺は死にに行くわけじゃない。個人的にラミレシアを助けに行くだけだ」

「同じです!それに私達騎士は国の為、国民の為に働く事が仕事です!

ラミレシア様は国民ですらない。

一体あの人に何があるんですか?!もう関わるのはやめてください!」

スフォンの決意は固くレネリスに語りかける。



「わかった」

レネリスは諦めた様に素直に同意した。

「王位と騎士の誇りはスフォンに渡しておく。

それとラミレシアの元へ行くのは、あいつがいなければ今の俺はいなかった。それだけだ」

レネリスはゆっくり歩き出し、スフォンの横を通り過ぎると立ち止まった。

「スフォンは賢い。だから言わなくてもわかるだろ?」

そう言うと、レネリスは準備した馬に乗らず走って行った。


残されたスフォンは、歯を食いしばりレネリスの姿が見えなくなるまでその場に立ち尽くした。





〜〜〜〜〜〜?????〜〜〜〜〜〜




私が目を覚ますと、目の前には横たわるリンとリンを蹴る少女がいた。

「よくも俺を誘拐しようとしたな!死ね!死ね!死ね!」


リンは声も出せなくなるほどの怪我をして転んでいる。

私はすぐに起き上がりリンの元へ走ると庇うように間に入り込み相手を睨みつけた。


「なんのつもりだ?」

「何のつもりもないでしょ?リンが死んじゃうでしょ?」

「何言ってるんだ?殺すに決まってる。こいつは俺を誘拐しようとした」


私は相手をじっと見るとどこかで見た事があった。


「・・・・私?・・・」


「そうだ。俺はお前だ」


二人はお互いをじっと見る。


「とにかくコイツは殺す。そこをどけ!」

「殺させない!」


再度二人の間で沈黙が流れる。


そして少女は不意に蹴りを私の顔に打ち込んだ。

私は吹き飛びあまりの痛さに地面を転がる。


そして少女は再びリンに近づき、首を左手で掴み持ち上げると右手で腹を何度も殴る。


リンは殴られる度に嗚咽をもらし、口から血を滴らせる。


私は激痛に耐え走り出し、少女に掴みかかった。


「もう止めて!」

「てめー!お前みたいな甘ちょろの分際で俺に触るんじゃねえ!」

少女は怒り狂った顔で私を睨む。そして

リンを手放し私の胸倉を掴むと、私と取っ組み合いになった。


「お前が此処にいれるのは誰のおかげだと思ってる?!そこわかってるんだろうな?!」

私は少女が言う意味がわからなかった。

そして油断したのも束の間、私は腹を蹴られ倒れこむ。


少女は床で倒れている私を見ながら言葉をつむぐ。

「お前まさか・・・あの時の記憶一切ないのか?」


私は激痛に耐えながら、片膝をついた状態にまで体勢を整えた。

「一体・・・何の・・・話・・・」

咳き込みながらもなんとか言葉を返す。


少女は少し間を置いた後大笑いをした。



「あははは!これは愉快!そうか・・・あの事を知ってるのは俺だけか!

お前にはがっかりだぞ!このクソアマが!」


そう言って少女は私の脇腹を再た蹴った。


「それじゃー俺が此処にいる意味もわからんだろうな!」

少女の目は酷く冷たくなっていった。


少女は私を蹴り続けながら喋る。



「俺はな、お前の代わりに何百人と言う人間から犯されて育ったんだ。

陵辱され、噛まれ、汚され、俺の体内にどんだけの悪魔が出入りしたと思う?

思い出すだけで全員殺したくなったな!その時お前は完全に目を背けていた。

俺を身代わりにして逃げたんだ!」


少女は蹴るのを止め、歪み狂ったような笑みで私を見る。


「あの研究所は俺にとっては苦痛以外の何物でもない。だから全部壊してやったわ。

俺達の母親もひどいよな。それを黙ってみてたんだからよ!むしろ喜んで見てたかもな。

くくく・・・何度も何度も殺したくなったわ!」



私は少女が言う事が信じられなかった。だからどう反応していいのかもわからなかった。


「信じられないと言う風な顔つきだな。お前の母親はな、

俺達をモルモットとしてしか見てなかったんだよ。

世界を救う希望だ?アホか!どこに自分の娘を悪魔に捧ぐ親がいる?

聞いて呆れるぜ。俺は絶対許さないからな。


あの女は言ってたよ。悪魔契約という存在を消し去りたいってな。

だから俺なりに考えてやった。人類滅亡すれば問題ないだろ?


ククク・・・面白いだろ?」


少女は私に歪んだ笑みを向ける。

私の体はその当時を思い出させるように体を震わせた。



「あははは!お前もやっとわかってきたか。少し時間をくれてやる。考え直せ」

そう言うと少女はゆっくりと何処かへ歩いて行き、ふわりと消えた。



私の体が痙攣を起こすように動かなくなっていく。


リンは少女がいなくなると、私の方へ這いながら近づいてきた。

そして私の体を揺すりながら声をかける。

「ねえ・・ねえ!・・しっかり!」


私は真っ白な空を見上げる。そして薄れ行く意識の中でリンの声を聞いた。
























































読んでいただきありがとうございます。

終わらない2部に懲りずに次回も

待っててくださいね><


ではまた数日後に!ではでは!

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