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釈迦と舎利子と河童の宣教師  作者: 手乗文鳥


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2/6

論破

人類が宇宙空間に活動の場を広げるようになったら般若心経は論破されることになるのか、それとも核兵器などが宇宙にも配備されるようになり、逆に終末の世に近づくだけなのか誰にもわからないのであった。


-3-


月夜のマングローブの川に舟を浮かべお釈迦様は舎利子にこう言われました。


ワタシは長年の残債を処分したことにより悟りの境地に辿り着くことができたのだ。実に長い道のりであった。


傍らでゴーヤチャンプルをオリオンビールで流し込んでいた舎利子は箸を止めこう答えました。

ワタシはいつもニコニコ現金払いです。

ポイントもスタンプも貯まりますよ。


お釈迦様は深く頷かれ続けられました。


成金の金はキャバクラに消えキャバ嬢の金はホストに消え、ホストの金はマンションや車に消える。

そして風嬢の金はホストと借金返済に消える、さらにその上前借りもする。

煩悩が全てを動かすのだ。

それが経済というものだ。

問答は果てなく朝まで続きました。


-4-


お釈迦様につきあいきれなくなった舎利子は新年初詣にいきました。

すると海岸線の神様が現れてこうお告げしました。

てんかんはみな病気だと思ってるけれど案外キツネがついて起きるものだ、突発的なてんかんは医者で収まらなければ霊媒師にはらってもらうといい。だいたい1万円位だよ。


黒い幻燈のような巨大なカラスが隣の参拝者を足で掴み、冥界に連れて行こうとしてるのを横目に見ながら舎利子は答えました。


なるほど確かに覚えておけばとっさの時に役に立つかもしれません。


-5-


とあるマンションに霊感の強い親子が住んでいました。

ある日地下の駐車場で娘が車から降りると柱の影に潜む黒い物体を見つけました。


「ママー!あそこに何か居るよ。」


母親は言われた方を向きました。

確かになにか黒い影のような物体が柱の影にうごめいていました。


「ホントだね。そっとしとこうか。」


母親がいうと娘はうんとうなずき、そそくさとエレベーターに乗り込んだのでした。すると娘はいいました。


「ママー!なんか男の人がうずくまってるよ。」

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