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悠久ラビリンス-とある現代社会のケーススタディ-  作者: 植葉厚史
一章

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13/42

胡散臭い民家〜電波の発信元の特定

棚倉と友山は二軒目の店を出た。坂を下りながら友山は棚倉に


「まぁ、そんなすぐ帰るっていうな、正直に行こう」


というと、棚倉の肩を叩くと、通りに立っているガールズバーのキャッチの女に声をかけた。


「キミ、どこの店?」


デニムミニのスカートにサンダルを履き、腹部がややのぞく丈の、胸元を強調したタイトな白のTシャツを着た二十歳ほどの女は、ハイトーンのブロンドをなびかせ、愛想よく振り向くと


ややしゃがれた声で


「この近く、あっち」


と路地裏の方を指した。


友山は


「いつもこの辺でキャッチしてるの?」


と尋ねると女は


「いっつもこの辺でやってるよ、今日は暑くない?」


と返した。


妹ヤンキー感漂うこの女としばらく友山は話すと、セット料金の交渉をしていた。


その間、棚倉はメッセンジャーアプリの着信に返信していた。

画面から目を上げると、どこかで見たような女が目の前を通り過ぎた。


ブランドの黒スーツにブランドのバッグ2つ、盛りすぎたゴールドブラウンの髪、女は坂を下ると「コツコツ」とヒールの音をたて路地裏の方へ消えて行った。


「あれ、前に奈良で見かけた人じゃ?」


特徴的な出で立ちなので見間違いもなさそうだ。

棚倉がその方向を見上げるとホテル街のネオン看板が光っていた。


棚倉に今日の夜は一際深く感じられたが、以前の様な不穏さやシグナルの様な雰囲気はなかった。


「行こうか」


と友山は棚倉を振り返った。


棚倉は友山の勢いに驚きつつ「あぁ」と彼のテンポに合わせて歩き始めた。


路地裏の細い雑居ビルの二階に上がると、青い照明にカウンターは六席ほどの店だった。


一人先客が居て、カウンターにはこの女と同じ様な雰囲気のキャストがもう一人居た。


酒類の置かれたバックバーは鏡張りになっていて左端に「BAR」と書かれたピンクのネオンボードがあった。


背もたれのない高いイスに座ると棚倉と友山はモスコミュールを頼んだ。


先程の女はカウンターに入るとアーモンドの様な目で二人を見ると「アリサです」と名乗り


「私も頼んでいいですか?」


というとファジーネーブルを頼んだ。


友山はアリサに


「キミは酒に強いの?」


と尋ねた。


アリサは


「まぁまぁ、ですかねぇ」


と答えると手慣れた様子でカクテルを作ると二人の前に出した。


友山はアリサに


「キミ、歳いくつ?」と尋ねると


「二十歳です」と返ってきた。


友山は鼻に手を当て、無精ヒゲをこすると


「いいね、若いね」


と返してから棚倉の方を向いた。


棚倉が


「学生?フリーター?」


と尋ねると、一流大の名前が返ってきて少し驚いた。


友山が棚倉の方を向くと唐突に


「お前、電波に関してなんか見つけたろ?」


と聞いてきた。


棚倉は驚いた。


友山は目を細めると


「なんか、いいたくないから誤魔化してるだろ?」


とストレートに聞いてきた。


友山はなかなか鋭かった。


棚倉はこんなところで長くなりそうな話

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