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釈迦と舎利子と河童の宣教師  作者: 手乗文鳥


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1/6

釈迦 舎利子 苦行 上高地 河童の宣教師

般若心経は極論すれば、地球も人類も何もかもいずれ滅び、宇宙の塵として消えてなくなるんだから、細かいことに悩む事なく前向きに生きようという究極のポジティブメッセージである。

-1-


時空間がねじれ、天狗が出ると噂の山でお釈迦様は苦行に励まれていました。


断食をしたり、冷たい滝にうたれたり、いばらの上で座を組まれたり、時には牛の糞まで口にしたり、様々な方法で自我や生老病死の苦悩から解放されようとしていたのでした。


そんな事を6年も続けて、ようやく普通の人ならばやる前からわかるような、至極真っ当な結論を得られました。


「こんなことをしていても何の意味もないのだ。」


そうつぶやき、苦行をやめたお釈迦様が口なおしにミルクがゆを召されていると眼下の峻険な山道をスジャータのトラックに乗った舎利子が軽快に走り去っていきました。


あやつは最近、鹿野園の維持費を捻出するといって朝から晩まで走り回っている。

何故か私の元に来てからどんどん現世利益的になる、むしろ私の行動があやつをどんどん現世利益的にしてるといっても過言ではない、不思議なものだ。


最近ははるか西方から来た絹の商人達とも交流しているようで、「金貨を5枚貸してくれたら1年後には6枚にして返します。」とか「コロナビールを飲んだらコロナにはかかりません。」とかいうとニタニタ笑いだし、挙句には「お釈迦様はまったく絹商人とは対照的、相互補完的な存在ですね。」とまでいうとさぞ愉快そうに私の肩をバンバン叩くのだ。


しかし、絹商人達の考え方は興味深いものの、結局どうにも刺激的過ぎるので、週末には私の辛気臭い説法を聞く方が気が休まっていいという。

これはいったいどういうことだろうか?


-2-


苦行を終えられたお釈迦様は舎利子の勧めもあり上高地に静養に来られました。


ある日、日課の托鉢の途中、河童橋を渡っていると向こうから頭の皿の上に山高帽をのせ、カエルのお面をつけたミームっぽい河童の宣教師が10羽程のアヒルを連れて渡って来ました。

よく見ると河童にもアヒルにも何故か頭の後ろにゼンマイのねじ巻きがついていました。


お釈迦様の前まで来ると河童はお面のスキマからクチバシを突き出し、水茄子をバリバリかじりながらこういいました。


「アナタハナスダックヲー、シンジマスカー?」


お釈迦様がきょとんとしていると河童は言いました。


「申し遅れました。私の名前はPEPE Kaepaと言います。よく間違われるのですが、Kappaのパクリではないので勘違いしないでくださいヨ。」


河童は続けていいました。

「今度私のトークンがでます。RASHO-MONトークンはダークウェブのオフィシャルトークンを目指し、安心、安全で透明性の高いダークウェブ取引の実現を目指すものです。あなたも一億枚ほど買いませんか?いまなら98円です。」


お釈迦様がきょとんとしていると河童は突然、空気中に蒸発して消えて行きました。

後には水茄子のヘタとアヒルだけが残りました。


お釈迦様は言われました。


「トークンの大半はバーンされた、河童は肉体から完全に解放された宇宙的存在である。」


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