301日 ジェノベーゼ
「というか…宮内さんはどこの学部なの?」
「文学部です!」
「文学部も遠いでしょ…よく来たね…」
「私は…心を動かす料理がしたいと思いまして…」
「…その心、忘れないでね。」
「ちなみに…社会学部の新入生なんですけど…」
「どうしたの?」
「少ないんだよ…みんな文学か法学でさ!」
「そうなんです…社会学部に入った新入生の子も紹介しましょうか?」
「もしかして…ゼミ同じなんですか?」
「一人ですけど…紹介しましょうか?」
「まぁ…」
「あ、今こっちにくるみたい!」
「あ、早いね…ことりちゃん…」
電話のあと、3人がこっちに来た。いや…もっと多いように見えた。
「ことりさん!サーシャさん!3人じゃないです!」
「僕たち含めて7人です!」
「それじゃあ自己紹介をお願い。」
「はい!西園寺ゼミの豊川理恵です!お姉ちゃんがお世話になりました!」
「東福寺ゼミの猫屋敷一也です。こう見えて犬派です。」
「富内ゼミの九条アリスです!富内教授は意外とやさしいです!」
「南川ゼミの宇出津涼音です。学食サークルってここですか?」
「東福寺ゼミの天神ルキアです!」
「西園寺ゼミの吉村万里夫です。」
「富内ゼミの福間遼平です…僕が気付かなければ…間に合ってないですよ。」
「一人入部希望者居たけど…涼音ちゃんはやってみないの?」
「場所が分からなかったので…聞きたかったんです!それに…ことりちゃんに話しかけられなくて…」
「あぁ…ごめんね…来週から頑張ろう?一週間でもいいから。」
「はい!」
「かわいいなぁ…そうだ、みんな社会学部だよね?先生の講義はどうかな?」
「西園寺教授は適当…だけど暖かいんです。」
「南川教授は真面目だけど…抜けてるんです。」
「富内教授は情に厚く、星野教授は冷静だけど暖かい、東福寺教授は真面目だけど飽きない感じです。」
「あの人の授業の単位取得は難しいけど…でも優しいからね。」
「東福寺教授ですよね…確かにそうですけど…」
「そして佐原教授は…一番嫌ですね…」
「真面目だけどすぐ感情的になるので嫌です。」
「…僕、あの人の授業はとってないんだよね。」
「私もです。」
「飛翔の時ってその授業別の先生じゃない?」
「…そうだ。今副教授やってる…」
「犬塚教授ですね!」
「犬塚遥大教授…確かに彼は強いです。」
「しかも教え方がうまいんだよ。」
「そうでしたか…」
「って!今何時よ!」
「今ね…夜7時だ!」
「家は大丈夫?さくらは帰ったけど。」
「大丈夫です!」
「よし、僕も帰ります!」
「あ、明日は上天ですよ!」
こうして家に帰ることになった。扉を開けると宿泊客に出会った。
「あ、どうも。宿泊している由良千明と申します。」
「千明さん…まぁ、ゆっくりしていってね。」
「さぁ、夜ご飯ですよ~今日はジェノベーゼです!」