342日 チャンジャ代わりの酒盗
「さぁ、海に行きますわ!」
「海の日だからね…」
急行で2時間、僕たちは岩浜という街に来ていた。何年ぶりだろうか。2人だけで海に行くのは。ずっと行けてなかったから。
「このまま時間が止まったらいいんですけど。」
「時間は止められないよ!」
「…飛翔さんが昔言ったことです。あれから数年経ちましたけど…この美しさは変わらないですね。」
岩浜は昔から綺麗な海岸として知られている。水平線が美しく弧を描くように見えている。
「そういえば、二人きりで水着は初めてですね。」
「そうですね…思ったよりスタイル良いな…」
「思っていることが口に出ていますわ。」
時間を忘れるほど、海で遊んでいた。気が付けば昼を少しだけ過ぎていた。
「そういえば、前に行けなかった神社に行きましょうよ。」
「そこって学業成就のご利益があるからね…」
「知らなかったですわ!?」
「さぁ、行こうか。」
神社でお参りした後、昼食は灯台の上の創作料理屋に行った。
「おぉ!飛翔たちか!」
「雅さん!」
「この店は俺の弟子の店だからな。そうだ、挨拶しろ!」
「はいどうも!雅さんの弟子の福間柚乃です!」
「もしかして遼平君のお姉さん?」
「はい!そうですが…」
「もしかして…きらら大学でしたか?わたくし見たことありますよ?」
「そうですね…って、二人とも有名人ですか?」
「わたくしはみんなの広場の管理人、こちらは学食評論家。」
「結花さんと飛翔さん…それでは…こちらの海鮮丼から…」
「まず海鮮サラダとチャンジャからお願いしてもいいですか?」
「すまねぇ、チャンジャ切れてるから酒盗でも大丈夫か?」
「酒盗…?」
「あぁ、マグロやカツオの塩辛だ。」
「へぇ~…それもいいですわね。それと日本酒をお願いします。」
「わかった!柚乃ちゃん、頼んだ!」
「はい!」
威勢のいい声が聞こえたすぐ後に、頼んでいたものがすぐに来た。
「いただきます!」
「…意外と美味しいですわね。酒盗。」
「なかなか…しかし、酒があってよかった。なかったら今頃水が欲しくなっていたよ。」
「そういうものだからな!」
「すみません、刺身の盛り合わせと鯛のカルパッチョをお願いします!」
「僕は肉野菜炒めと…あと今日のおすすめで!」
「あ…あわわ…」
「…あまり弟子に無理させないであげてな…最近入ったばかりでさ…」
「ゆっくりで大丈夫だからね!」
「いざという時は手伝いますわよ!」
「厨房には入らないでください!?」
そのあと、無事に注文が通り机に運ばれる料理たち。そして、満足して帰った。
「まさか新しい料理が食べられるとは思わなかった…」
「特に最後の海鮮オムライスは衝撃でした…」
「あれはすごかったけど…個人的に驚いたのは…梅水晶のっけポテトサラダかな…」
「あぁ、あの料理はすごかったですわね…」




