330日 パスタ
「すみません、3人ですけど。」
こうして、見慣れない場所の見慣れない店に入って、知らない二人の学生と一緒に夕飯を食べることになった。
「栄町…ってあの農産大学のできるところですか!?」
「ずいぶん遠くから来ましたね…」
「たまたま旅してたらついてね。僕、もともと神楽阪から来たんだ。」
「神楽阪!?だとしたらここ相当遠いですよ!?」
「ここってどこなの?」
「…外杉ってわかりますか…?」
「あぁ。一本で行けるよね。」
「…そこです。外杉なんですよ。」
「ということは…君たちは宋高大学の学生?」
「そうですね。あ、私は望月奈央です。」
「で、私は遠山カンナ。いちおう私は学食研究部に所属してます。」
「学食…ってことは沙恵さんとかと同じかな?」
「あ、理恵ちゃんのお姉さんか…そうなりますね。」
「で、君は誰でしょうか?」
「神崎飛翔と申します。いちおう卒業して…」
「あ、ということは沙恵さんと同い年ですか!?」
「まぁ、そうだね。」
「ということは…テストにどんなことが出るか…教えてくださいよ!」
「わからないけど…でも、学力は鍛えておいてね。」
「ちぇ。」
「そんなこと頼むから…さて、本当にこのパスタ屋でよかったの?」
「大丈夫だよ。ところで、何頼むの?」
「そうだな…僕はこのねばねばしてるやつで。」
「おぉ…意外でした…じゃ、私はカルボナーラを。」
「私はミートソースをお願いします。」
頼み終わると、いつものように水を持っていこうとしたが、カンナに止められた。どうやら疲れているかららしい。
「さて、勉強でわからないところを聞こうかな。」
「私は国語のこの部分が分からないです。」
「ここか…筆者はなんて言いたいかだよね。ここは…」
「じゃあ私は英語のこの部分!」
「文法かぁ…でも、これは過去形じゃない?」
「次は数学のここです!」
「あ、私もそこわからなかったです!」
と、質問責めにあううちにパスタが来た。
「あ、ここもうまいね。」
「でしょ?ちょこちょこ食べに来るんだ~飛翔さんもどう?」
「納豆とパスタがここまで合うとは思わなかった。面白いね。」
「意外とあるみたいですよ…最も好き嫌いは分かれますが…」
「まぁまぁ、美味しいならいいんじゃない?それに、ここで新しい出会いもできたみたいだし。」
「そうだね。良かったよ。でも…帰りが…」
「終電は…でも今から乗れば間に合いますよ!」
「そうなんだ…じゃあ、お別れだね。」
「なんだかこの言い方、面白いですね。」
「じゃあ、またいつか会いましょう!」
「そうだね!」
こうして真夜中の電車を乗り継いで…
「え。ここから終電ないの!?」
「そうですわね。終電はないですね。」
「あれ?どうしてここに結花さんが?」
「あぁ、今日は飲み会でしたの。わたくしって意外と酒が強いんですって。」
「…で、どうするよ。」




