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310日 青空


5月7日。空は青く、久々に平和な一日が過ぎていった…しかし、戦場は傷跡だらけだった。建物は2週間、鉄路は3日、大学は1週間で終わるとしても、心の傷はまだ治らない。


「…飛翔さん…ここ数日は閉じこもってますわね。」

「…そろそろお店に戻らなくちゃだから帰るわ。あ、学食はしばらく私たちが手伝うから大丈夫よ。」

「わかりました。あとで伝えておきますわね。」

「飛翔くん、あれはあなたのせいじゃない…なのに…」


飛翔は心のトラウマが再発してしまわないかの不安と人を殺した事実、それと…迷惑をかけて顔を見せられないという条件が重なり外には出れなかった。


「…飛翔さん!ドアを開けてもいいですか!」


彼はきっとしゃべれなくなったのだろう。トラウマは心の奥底に眠っている。起こしてしまった以上、眠らせることは無理なのだろう。


「飛翔さん、ドアを開けますね…あ、みなさん。」

「飛翔の事を見に来たの。私が戦争を終わらせたことと…すべてを話したくて。」

「一口隊として言いたいことがあって…来れる人はみんな来たのだが…」

「ちょっとお取込み中?」

「いえ、わたくしも見ようと思っていたので大丈夫です。それでは…失礼します。」


扉を開けた瞬間、全員は目を疑った。虚ろになった目のまま、首を吊ろうとしている飛翔の姿を見てしまったからだ。


「飛翔…やめて…」

「手からその縄を離してください。」

「…死にたいほど辛かったのですね…」

「もう、大丈夫だよ。私たちが来たから。」

「もう一度笑顔を見せて…笑った顔が一番好きだから。」

「…声を聴かせて…ささやくだけでもいいから…」

「ごめん…なさい…」

「もう謝らなくていいから…!」

「誰も飛翔さんを責めたり怒ったりしません。ここにいるみんなは…みんなあなたの味方です。」

「一緒に歩こう…止まってもいいから…」


みんなで見た青い空はいつもより何倍も何十倍も青く綺麗に見えた。


「…ゆっくりでいいから、止まったって誰も怒らないから…またやり直そう?」

「ただの日常…だけどさ、時々こういうことも起きるんだよ。」

「でもそれってごはんで言うところの一口じゃないかな?」

「1年の中の数日。会長ならそう言いそうだよね。」

「だからさ…こういう時ってどこに行けばいいんだろう…」

「そうだ、今日からちょっとだけ旅行に行こうよ。」

「え!?どこに行くの!?」

「…東町から電車に乗って…亀川ってところまで。」

「亀川…いいね。でも…会長は入院しているんだよ?」

「…会長はもうすぐ治るみたいだけど…問題は他にも何人亡くなったのって話だよね。」

「死人が出たの!?」

「うん。でも、もう大丈夫。」

「…ありがとう。でも、僕のせいじゃないんだよね…」

「これは運命だった。到着したら話すわね。」

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