307日 嵐の前
「こちら一口隊。」
「享弘…どうして俺たち戦ってるのだろう…」
「それは知らないよ。でも、存続の危機だからな。」
「あぁ…」
「ところで…静かだな。」
「…誰もいないんだよ。」
4月30日。戦禍は激しくなった。そんな中、ボスが見えた。
「僕も戦争に行きたい。」
「飛翔さん、やめましょうよ…」
「…私たちも一緒じゃダメ?」
「それは構わない。むしろその方が心強い。」
「わかりましたわ!」
こうして車で戦場の中心まで向かった。
「ねぇ、どうしてこんなことをするの?」
「うわ、待って来たんだけど。」
「気持ち悪いなぁ…あっち行って!」
「邪魔なんだよマジで…」
「死んでくれない?」
来ただけでこのざま…ということはボスは…
「あ、君もこのゴミの仲間なの?」
「…なんだよ、言いたいことがあるならはっきり言え!」
「邪魔なんだよ!」
「目障りなんだよ!」
「お前マジで無理。死ね。」
「てめぇらいい加減に…」
「飛翔さん!」
「…なんで飛翔の事をバカにするの?貶すの?」
「だって…」
「空気読めないとか存在が嫌だからとか…ねぇ、そんなくだらない理由でしょ。」
「そうだけど、何が悪い?」
「え…撃たれたんだけど…逃げようかな…」
「…って!うわ…」
「…人をいじめて何が楽しいの?」
「人を馬鹿にするなよ!」
「嫉妬とか排除意識とか…くだらないですわ。」
「なんで…そこまで…」
「謝るか死ぬか。仲間を傷つけるのは許さない。」
「誰がお前に謝るかよ。死ねよ!」
「そう。」
その瞬間、飛翔は銃の引き金を引いた。弾は敵の眉間を貫き、血しぶきを吹いた。
「飛翔さん…なんで殴り殺すんですか!」
「…口で言ってもわからないゴミは死ぬべき。」
「…いい加減にしなさい!人を殺すと…止まらなくなるの…そしてまた戦争が続くの…」
「関係ない!いじめっ子に制裁を!死刑を!」
そこに呆然としていたボスは拳で殺した。それもオーバーキルと言われても仕方ないぐらいに。
「人をいじめるやつに人権無し。戦争するやつに人権なんかいらねぇよ。」
「おい…やめろよ…」
「味方するならお前も殺す。お前も…みんな!」
「…ねぇ…」
「抱き着いて…どうしたんだよ…人殺しに抱き着いても…」
「…ねぇ、落ち着きましたか?」
「まぁ…」
「あれだけのことを言われて…耐えていたのですか?」
「ずっと耐えた。3年間、ずっと…ずっとね。」
「そして今転生して幸せになったのに…またそんなことを言われて…壊れてしまったのでしょう?」
「うん…」
「飛翔は頑張りました。頑張りましたが…辛かったですよね。」
「はい…」
「最初は殺すつもりはなかったのでしょう…分かります。でも、収拾がつかなくなったのですわね。」
「…はい…」
「由依さん、一緒に帰りましょう。飛翔さんは車の中で…」
「…わかったわ…」




