303日 結局何のアニメ?
「以上で定例会議を終わります。」
上天の真面目な同級会は終わった。ここからは自由時間だ。
「このあと駅ビルに行く人は…とりあえず来たわね。」
「飛翔、壮、恵斗、明日海、波音、葉子…それと私ね。」
「沙恵もか!」
「あ、理恵がお世話になるね。宋高より難しいはずなのに…よくやったよ!」
「ちょっと!私も行く!」
「吉乃と真音!」
「ごっきんでしょ?」
「いくわよ。」
こうして駅ビルに集合した。ドアを開けると…
「あぁ^~」
「心がぴょんぴょんするね!」
「申し訳ないが、そのセリフはNG」
「は~い。」
「なんでここに心愛がいないのだろうか。」
「彼女は風邪を引いたんだ…いたら来てたと思う…え。」
「あ。」
「なんで会議サボってここにいるんだよ!」
「だって…私声優だよ!?」
「…でも茅野心愛だなんて…」
「名義は心愛じゃないよ!」
「…もしかして…茅野心さん?」
「そう!ごっきんのゆず役です!」
「ゆずちゃん…私の好きなキャラだ。特にあのセリフはよかったぞ…」
「壮さん?」
「やっぱりきんぱつはウメ―!」
「…そこ選びますか!?」
「葉子さんは違うのですか?」
「普通は…お姉ちゃんに任せてね!じゃないかな!?」
「葉子もわかってない。」
「飛翔さんはどこを…」
「お前がそう思っているんならそうなんだろう…お前の中ではな…」
「それ私じゃない!」
「ゆずちゃんの夢の中のセリフか…負けたな…」
「やっぱり飛翔のセンスには叶わない…」
「なんで!?どうして!?…明日海ちゃんはどうなの!?」
「…飛翔さんと同じでした…」
「波音ちゃんは!?」
「…やっぱり私たちは4人で1つなんだって…あまり見てないですけど…」
「波音ちゃん…それはごっきんじゃなくて庭球だよ…」
「え!?」
「ていうかまともなセリフ覚えている人いないの!?」
「俺は覚えているぜ。一緒に夢を叶えよう?だろ。」
「恵斗…その通りだよ!」
「あのセリフ…9話の最後でゆずとからしが仲良くなるんだ…あのシーンは泣きました!」
「そうそう!ちゃんと見てくれているね!恵斗には特大のサインをあげるね!」
「はい!」
「…私たち…ちゃんと見てはいるんだよ…」
「見ているのに…」
「まぁまぁ…」
「そういえばグッズは買ったよね?」
「もう買ったよ!あ、ここで開けよう!」
「せーの!」
「…なんでみんなわさびちゃんなの!」
「僕は違いますよ!僕は…」
「ゆずじゃないよ?ゆずの夢の中のらんちゃんだよ…」
「飛翔それレアじゃね?」
…こうして駅ビルとご注文はあっちの金色のスケッチブックですか?救ってもらってもいいですか?のコラボは終わった。
「いやぁ…でもこんなに仲間がいるなんて…思わなかったよ。」
「だってあの作品、今年映画化するんだもん。」
「…そうなの!?」
「だって…自分の家が撮影地候補なんだもん…」