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19.頭を握り潰したがる医者について、お父さんが私に話せること。

7月29日、7時台、18話から投稿 19話は7時台2話目

私は、頭を握り潰したがる医者について、お父さんから話を聞く。


「お父さんが話す内容は、話してもよいと許可がおりた分だけだけど、いいかい、きーちゃん。」

とお父さん。


「出合い頭に、頭を握り潰したがるよりは、前向きな回答だから、いいよ。」


問答無用で、頭を握り潰したがるよりは、コミュニケーションを取る気になっただけ、マシ。


「お父さんの体については、調べてみないと分からない。調べてみたら、その後どうなるのか、は不明。」

とお父さん。


「施術が失敗したら、医療の範囲内におさまる。

成功したら、人知を超えたものができた。


というのが理由なら、無責任極まりないよね。


頭を握り潰したがる医者を捻り潰す方法を探してくるよ。」


「施術が成功したお父さんを家族が繋ぎ止めるとは考えていなかったそうだよ。」

とお父さん。


頭を握り潰したがる医者め!


「家族といたくて諦めなかったお父さんに向かって吐く言い訳じゃないよ、それは。」


「多分、感情を考える心が凪いでいるんだよ。」

とお父さん。


「お父さんは、なんで、そう思うの?」


お父さんは、優しい。


「ご本人は、自分自身に施術して成功している。

お父さんは、施術が成功した初めての他人。

お父さんが二人目。」

とお父さん。


「本人から聞いたの?」


「聞いていないよ。

初めましての日から何年経っても、お父さんと同じように、見た目と思考が変化しないんだ。

お父さんに隠してはいないんだと思う。」

とお父さん。


「頭を握り潰したがる医者が、お父さんに隠していないことだから、お父さんは推測を私に話せたんだね。


頭を握り潰したがる医者は、お父さんが私に話すことを望んでいた?


それとも。

知られてもどうでも良かった?


頭を握り潰したがる医者は、お父さん以外の誰かと接点を持っている?」


「施術を行う患者を随時募集しているから、引きこもったりはしていないよ。」

とお父さん。


「施術が成功したのは、お父さんだけなんだ。


頭を握り潰したがる医者に、家族や友達のような、親しい人はいる?」


「見たことがないね。」

とお父さん。


「お父さん。家族と友達との接点がなくて、患者とだけ一時的接点を持って施術に挑むのは、なぜだろう、と考えたりする?」


「しないよ。」

とお父さんは、すぐに否定。


「医者の施術で変わると、頭を握り潰したがる医者のすることに疑問は持たないようになるのかな?」


「どうしたの、きーちゃん。」

とお父さん。


「お父さんの外見と考え方は若返ったけど、完全に以前のままにはなっていないよ、お父さん。」


「そうかな?」

とお父さん。


「うん。お父さんが怪我や病気をしなかった頃。

お父さんは、用心深くて、簡単に相手の言うことを信用しなかったけど、そのへんは変化した。」


頭を握り潰したがる医者の言うことを疑問視することがないだけじゃない。


私の発する言葉にも疑いにくくなっている。


私の言葉に隠されている背景を考えることは、今のお父さんには難しい。


お父さんは、察する力が、以前より低下している。


私は、私がお父さんにしてほしいことを言葉ではっきりと伝えるようにしていこう。


お父さんの察する力の低下は、施術が成功したことによるもの?


それとも。

経年劣化?


もしも、経年劣化だったら、頭を握り潰したがる医者の姿は、何年後かのお父さんと被るかもしれない。


お父さんが、私の頭を握り潰したがるようになったら、嫌だ。


そうならないように、転ばぬ先の杖。


頭を握り潰したがる医者に会って、対策を練ろう。


お父さんは私の家族だから、頭を握り潰したがる医者と同じ道は進ませない。

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