18.お母さんと妹と私。私は、ヘイトの流れを変えてみた。気づいた?まだ気づいていない?三人は関係性が、移ろいやすいものだよ、お母さん。
7月29日、複数話、投稿
私は、毎朝夕、お母さんと妹の関係を見守っている。
お母さんからは、私に妹の矯正をやらせたい様子がうかがえるようになった。
私は、お母さんに話をふられるたびに。
「お母さん、頑張ってね。お母さんの幸せは、お母さんの肩にかかっているよ。」
と返す。
「お姉ちゃんでしょ?」
とお母さんに聞かれたら。
「私は、二親等だから。一親等の親子の関係には負けるよ。」
親が躾しない兄弟姉妹を他の兄弟姉妹が躾する?
しなくていいよね?
私の言いたいことは、伝わっている。余計な言葉は足さない。
お母さんを追い詰めたいわけじゃないから。
私はお母さんに、家族でいてほしいの。
私の家族で。
妹だけの家族じゃなくてね。
私は、妹の躾に関与しない姿勢を続けた。
妹は、私がうるさくなくなって、心が落ち着くと言っている。
お母さんは、妹の躾をしない私にイライラし始めた。
「お姉ちゃんは、どうして何も言わないのよ。」
と私をなじるお母さん。
今まで、私が妹の躾をしていたけれど、私に言われなくなった妹は、どこでも羽根を伸ばしている。
お母さんは、妹と私の関係が変化したのが不服。
お母さん、姉妹仲が改善したのに、喜ばないの?
喜べないの?
私が、妹に口うるさく言っている間。
お母さんは、妹の愚痴を聞いて、仲裁だけしていれば良かった。
今までと勝手が違いすぎて、お母さんはついていけない?
早く慣れてね、お母さん。
今まで、妹のヘイトは、姉の私が一心に集めてきたけど。
もう、私は、妹に何もしない。
妹は、姉の私が何も言わなくなったから、姉に勝った気でいる。
ほら、お母さん。
頑張ってね。
大丈夫。
お母さんは、姉じゃなくて母だから。
妹のヘイトは、私のときみたいに溜まらない。
私、知っているよ、お母さん。
お母さんは、誰かにヘイトを向けられるのは、苦手なんだよね?
だから。
お母さんは、気に入らないことがあっても、直接、敵対しない。
必ず、代弁者を挟みたがる。
まかり間違っても責められない立ち位置にいることが、お母さんには大事なんだよね?
お父さんと私相手に、妹は役に立っていたね。
お父さんがいなくなった。
私は、妹に触らない。
お母さん、やり辛くなったんじゃない?
いいよ、もっと苦労して。
苦悩して、お母さん。
今までの家族の在り方は、私好みじゃないの。
私は、私の家族に、ずっと家族でいてほしい。
だから、お母さんも妹も変わってね。
私のなってほしい家族になるまで、応援していくよ。
「妹が喜んでいる。妹と私の関係は良くなった。」
「本当だよ。やっと静かになったんだから、お姉ちゃんは静かにさせておいて。」
と妹から私への無自覚の援護射撃。
食卓が快適。
私と妹はね。
お母さんは、まだ爆発しない。
お母さんは、妹の言動にイライラして、妹をたださなくなった私にヘイトを溜めている。
順調に。
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主人公、実月の攻勢、じわじわ始まりました。