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ボクの名は  作者: 深海くじら
長月

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二百三話 瑞稀、秋分(四)

月波@tsukiandnami


大事な登場人物が収まるところに収まるハッピーなエピソード。

朝から明るくなるのと同時に、終わりが近いのを思い出し、切なくなる。

#あまちゃん

―――――午前7:34 · 2023年9月26日



 通勤前の忙しい時間だっていうのに、この十五分はTVの前で見入ってます。でもこれもあと四日。土曜日には『あまちゃん』終わっちゃう。

 珠玉の物語の大団円は、なんだか切ない気分になりますね。このドラマが最初に放送された二〇一三年に「あまロス」って言葉が話題になったのもわかります。

 でも私はロスなんかになってられない。だって私たちの新しい物語の連載が来週からはじまるんですから。



 昨日の夜、蔵六さんから一日前倒しで企画案が送られてきました。お互いの書きたいと思ってるキーワードを出し合ってみようという話を受けた、蔵六さんの第一稿。添付されたエクセルファイルに彼がイメージするキーワードとプロット案が列挙されています。


―――――

「現代日本」

「岩手と福岡」

「オーパーツ的な機械」

「入れ替わり」

「第三者(神様的な)」

「クライマックスは東京ビッグサイト」

「世界を救う」

「逃亡劇」

「協力者の存在」

「大団円」


【プロット案】

まったく繋がりのない遠隔地同士(福岡と岩手?)の男女高校生が修学旅行先で出会い、オーパーツを拾う。だがそれは二つに分かれ、ふたりがひとつずつ持つことになる。

地元に帰った二人は関係なく暮らしていたが、何かのタイミングで短い時間(10秒~5分程度)お互いの意識が入れ替わってしまう現象に襲われる。直すためには二つのかけらを再び一つにしなければいけない。

一方、オーパーツが失われたことを敵対行為とみなし、地球を攻撃しようとする存在。オーパーツを元通りにして戻すという約束で猶予を得た人類は、二人を探す。

逃げ回りながら再会した二人。欠片を一つにするには、ふたりの気持ちを一つにしなければいけない。

―――――


 蔵六さんノリノリです。嬉しい。やっぱり声掛けてよかった。

 展示会ブースのパースをつくるときに皆川さんといっしょにやったペルソナづくりの共同作業をもう一度やってみたい。次回作を書くにあたって私はそう考えたのです。といって、創作をしたことがあるかどうか、もっと言えばツイッターをやられているかどうかもわからない皆川さんにそんなお願いができるはずありません。ていうか、会社のメールにいきなりそんなわけのわからない提案が送られてきたら、絶対引きますよね。

 で、思いついたのが蔵六さん。彼ならどんな文章を書くのかわかってるし、私の小説も理解してくれてる。おまけに手持ちの連載は終わるところで、次回作も決まってない。もう、謀ったような適材です。

 いやむしろ、蔵六さんがいたからこそこの企画を思いつけたのかもしれません。東京でお逢いできるはずが、私の不手際でそれは叶わなかった。あんなに一所懸命になってくれてたのに。だから、というわけではないのですが、今度こそちゃんとコミュニケーションをとってみたいと思うのです。ネットらしいやりかたで。


 蔵六さんが考えるキーワードのいくつかは、私の琴線にばっちり触れています。

「入れ替わり」とか「神様的な第三者」とか「世界を救う」とか「クライマックスは東京ビッグサイト」とか。

 でもなによりいいのは「大団円」。物語の最後はやっぱりそうでなくっちゃ。

 私もすぐに、あらかじめ考えていた私のキーワードとプロット案を送り返しました。


―――――

「ロードムービー」

「沖縄で出会う→別れる」

「マブイ落とし」

「ユタとノロ(沖縄の巫女)」

「ウタキ」

「マジムン(沖縄の悪霊)」

「マブイのイリムン(魂の容れ物)」

「アマミキョとシネリキョの対立(沖縄創世神の夫婦喧嘩)」

「マブイ瑠璃」

「ハッピーエンド」


【プロット案】

沖縄の創世神、アマミキョとシネリキョの争いを収めようとするノロとユタ。

その代理をすることになった男女高校生が反目したり喧嘩したりしながら、次第に互いをわかり合い、見事仲裁を成し遂げる。

―――――


 イメージしたのは夏に行った波照間島。あのとき見た風景と、曾祖母(おばぁ)や祖母から聞いた八重山の伝承を物語に盛り込みたいって思ったのです。


          *


 仕事を定時で終えて帰宅したら食事を作るのももどかしく、カラスの行水みたいなシャワーを終えてドライヤーを当てながらノートパソコンを開きます。

 私が提案したんだから、最初の叩き台は私から出さないと。昼休みや帰りの電車の中やらで打ち込んで自分宛てに送っておいたメールをワードに開き、蔵六さん案と私のとを合わせたプロットを組み上げる作業。蔵六さんのGメールアドレスは教えてもらっているので、月波用のGメールで共有のスプレッドシートを立ち上げて、そこにがしがし打ち込んでいきます。


 十時過ぎ、シートのセルのひとつに青枠がつきました。蔵六さんがアクティブになったみたい。それと同時にぶるぶる震えるスマートフォン。蔵六さんからのDMです。



笠地蔵六@kasajizorock


こんばんは。

共有シートの作成、ありがとうございます。早速拝見しました。

月波さんが組み合わせてくれたプロット、いいですね。僕の案も随分と盛り込んでくれてて有難いです。これをベースにいきましょう。

修学旅行先が石垣島っていうのもいい。沖縄は行ったことないんですが、青い空と海のイメージは高校生カップルにぴったりだと思います。

月波さんはあの辺のこと詳しいんですか?

―――――午後10:12 · 2023年9月26日



 蔵六さんが私のプロットを支持してくれました。やった。第一関門突破。



月波@tsukiandnami


こんばんは&ご承認ありがとうございます。

やったー! 蔵六さんから褒められた♥

石垣島、ボクは今年の夏に行ってきました。海も空も、ホントに蒼くて素晴らしいところです。蔵六さんも絶対気に入るところだと思いますよ!

島の観光局のホームページには修学旅行の誘致なんかも書いてありましたので、高校生ふたりの最初の出会いにもバッチリです。


共有シートの使い方は大丈夫ですか?

―――――午後10:18 · 2023年9月26日



笠地蔵六@kasajizorock


>共有シート

問題ありません。学生時代から使ってますので。


では基本路線は月波さん案でいくとして、次は主人公ふたりの名前と性格付けに移りませんか。

そこで僕からの提案は以下のふたつ。

・主人公ふたりはともに高校二年生(修学旅行に行くことと、受験生だと行動の自由が損なわれるため)

・ふたりの男女は、僕と月波さんのそれぞれがひとりずつ設定する

 →福岡の女子高生は月波さんが担当、岩手の男子高校生は僕が担当

―――――午後10:20 · 2023年9月26日



 主人公男女の設定の仕方は、私から提案しようと思ってた通りのこと言われちゃいました。ペルソナづくりのときと同じの担当制。蔵六さんと私の相性って、もしかしてぴったり?



月波@tsukiandnami


了解です。

まったく異存はありません。

いま、女子タブをつくりましたからボクはそっちを埋めていきます。

蔵六さんも男子タブをつくって、そちらの方をお願いします。


ちなみに修学旅行の時期は五月半ばくらいの感じで。夏休み期間も利用したいので。

―――――午後10:24 · 2023年9月26日



 蔵六さんからのサムアップのスタンプで、チャットはひとまず終了です。

 さあ、ヒロインの造形をはじめるぞ!


          *


 怒濤の基本設定で少し寝不足の水曜日朝、共有シートに付け足した告知タブに初回告知の文面案を書き入れて、電車の中からチェック依頼のDMを流しておきました。


 お昼休みに確認すると校正済み報告のDMが届いてたので、さっそく告知ツイートを投稿します。

 さあ、これでもう後には引けないぞ。



月波@tsukiandnami


来週月曜より、笠地蔵六さん @kasajizorock との合作で、リレー小説を連載することになりました。

福岡の女子高に通う陰キャ女子と岩手の男子高校生が修学旅行で偶然に出会い、同時になにやら怪しいものに巻き込まれる、という物語になるはずです(リレーだから展開は不明(笑))。

ご期待ください。

―――――午後0:05 · 2023年9月27日

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