表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ボクの名は  作者: 深海くじら
睦月

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/237

――月波 匿名超掌編コン参加作品(一月十六日公開)「恋の盛衰(半年周期説)」

 はい、と応えて私は頷いた。目の前の不安顔がみるみる破れて満面の笑顔に。なんて劇的な変貌。

 私の初めての交際はこうして始まった。


 二か月の試用期間が長いか短いかわからないけど、十月にスタートしたこの恋も師走の声を聞く頃には彼の部屋に泊まるようにさえなっていた。順調? それとも急ぎ過ぎ?

 お散歩、映画、動物園に水族館。ドライブ、夜景に豪華なディナー。ふかふかなベッドと朝の珈琲だって体験した。どれも皆ふつうに楽しかった。その中で一番興味を得たのは彼の部屋。ううん。正確に言えば、一人暮らしの生活。


 勧められて私も実家を出た。彼は自分の部屋を推してきたけど、私が欲したのはそれじゃない。

 焦げ茶色のフローリングに大きな窓と白い壁紙の、言ってみれば普通の間取りのワンルーム。でも手を入れだせば、そこはオンリーワンルーム。

 予算と折り合いつけながら機能的でシンプルな家具をゼロから揃える。本棚、ソファ、ライティングデスク。キッチンに凝りはじめ、近所の梅や桜に詳しくなってきて、気づけば彼が意識から消えていた。嫌いじゃないし、手空きなときに誘われれば逢ってもいい。でも正直その程度。


 思えばこの頃から壊れていたのかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ