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おみやげ大冒険

作者: 顎歌

窓の隙間から漏れるお日様を精一杯

体に詰め込んでベッドから飛び起きた。


歯磨きに顔洗い、朝ごはんしっかり食べて

お気に入りの服着て、少しおしゃれ気分。


水筒ぶら下げて、お弁当、おやつもリュックに沢山入れてお気に入りのシューズ履いて


忘れ物心配する母と反応が大袈裟な父に

元気よく、「行ってきます!!」


背を向けていざ、大冒険へ。


玄関開けたら、レッドカーペット顔負けの太陽のキラキラ道。


今日もハプニングの予感。


すれ違う大人たちに挨拶して

偉いねぇなんて誉め言葉や飴ちゃん貰うことも忘れずにしっかり回収。


新幹線より速く走って、春風に背中押されて

桜が咲いてるドキドキする方に行こう。


走って疲れて水筒飲んで転んで

擦りむいた傷、歯食い縛って進んでいく。


歩いて止まって、君の姿見かけて

嬉しくなって、肩叩いて


君が驚いて、怒って笑って


気付けば、一緒に。


急に雨が降ってきて、君の傘に割り込んで

少し上がった体温をバレないように


でも君は、照れてるのバレバレで

可笑しくて大声でゲラゲラ笑ったら

雨雲も君もぶっ飛んだ。


相合傘してた時の君の顔は心にリボン結びして

帰りのお土産にしちゃおう。


途中で、また明日って君と別れて

寂しくなってお菓子を食べた。


少し元気になって、鼻歌だって歌って、スキップしてたら尻尾ピコピコさせながら一緒に歌ってくれる小さな友達出来た。


お腹がすいて、気温も暑くなってきて

小さな友達とベンチでお弁当。


ぼんやりと通り過ぎていく蝉の声を聞いてたら

スイカ持って歩いてた友達と目が合った。


突如、始まったスイカ割り。


はしゃぎまくる人間どもを横目にベンチでぐーたら欠伸してたのにスイカが割れたら少しつまみ食いして小さな友達はいつの間にかまた大きな旅に出ていったみたい。


満腹になって、美味しさ分かち合って、くだらない話をして、お菓子も食べて、しばらく一緒にお買い物。日も沈んで、またね!!って指切りげんまん。


町全部がオレンジ色に染まって

たくさんの"また明日"を彩っちゃった。


そんな寂しい中でも、落ち葉蹴飛ばしてドングリ拾い、はしゃぎながら帰ろう。


せっかくならこの景色全部、リボン結びしてクリスマスプレゼントに皆にあげよう。

あの時の照れた顔とドングリで雪だるま作って

部屋に飾ろう。

溶けてしまう前に持って帰らないと

少し急ぎ足。


リュックはスカスカだけど、身体いっぱいに詰め込んだ毎日を大切な人たちに伝えるために


気付いたら足は走って

いつの間にか玄関の前。


勢いよくドアを開けたら

大きな声で


「ただいま!!お父さん、お母さん、あのね今日ね!!」


たくさん喋ってたくさん食べたら

お休みなさい。


明日もおみやげ、探しに行こう!!


大冒険は、明日も続く。

読んで下さってありがとうございます。


幼い頃は、一日が本当に忙しく動いていて楽しいこと、嬉しいこと、悔しいこと、悲しいことを

どの季節でもたくさん感じていました。


おみやげ話を嬉しそうにしていた自分が

凄く愛おしいですね、今となっては。

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― 新着の感想 ―
[良い点] まるで歌詞のような書き方ですね。 顎歌さんは、曲をかくのも上手そうです。 [一言] 僕も、家に帰るとマシンガンのように話しまくっていた時期がありました。 今もたくさん話はしますが、昔よりは…
[一言] 元気いっぱいで楽しいお話でした!
2022/11/26 22:04 退会済み
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