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僕の思い通りになる君は、僕にどうしてほしいのか?

作者: 七瀬







僕には、都合のいい女性ひとがいる。

彼女でもないのに、僕の都合で彼女を呼び出し。

僕と体の関係を続ける女。

彼女は、僕に何か望みがあるのかな?

僕が何時でも彼女を呼べば、いつでも僕の家に来て

体の関係を続けてくれる。

彼女には、3年も付き合っている彼氏がいるし。

僕にも5年も付き合っている彼女がいる。

お互い、【結婚】を考えている相手がいるのに、、、。

彼女との体の関係はやめられないでいた。

こんな事に、本当に意味があるのか? 何のか?

僕にも分からないけど、彼女と体を重ねている間だけは

僕でいられるような気がしたんだ。

ズルズル彼女とも、1年以上の関係を続けている。

彼女と初めて出会ったのは? 居酒屋で男友達と二人で

飲んでいると? 後から入ってきた女の子2人に、僕の友達

が声をかけた事からはじまった。



『ねえねえ? 二人で飲んでるなら、俺達と一緒に飲まない?』

『えぇ!? 別にいいですよ。』

『いいよね、彩也香!』

『ううん。』





これがキッカケでLINE交換をして、僕と彩也香は仲が深まった。

はじめは、単なる女友達だと思っていたはずなのに...。

女の顔をした彼女にドキッとした僕は彼女を自分の部屋に入れて

そういう行為をしてしまった。

朝起きると? 僕は彼女と一線を越えた事を後悔していた。

そんな僕に、彼女はこう言ったんだ。



『ひょっとして、昨日の事、後悔してるの? 何でよ!

私も朋久も付き合ってる人がいるじゃない! 別に後悔する

必要なんてないわよ! 私達、体の関係だけでいいじゃない?

勿論! 朋久がよければね!』

『本当にそれでいいのか? 体だけの関係なんて! 僕はいいよ!

彩也香は女の子だし! 嫌じゃないの?』

『別に、彼氏以外の人としてもいいじゃない! たまには他の男と

女だってしたいものなのよ。』

『・・・・・・』

『じゃあ、これは! 二人だけの秘密ね!』

『・・・あぁ!』

『別に、バレなきゃいいだけの事よ! そんなに深く考えないで。』

『・・・ううん!』






彼女は、潔いというか? さっぱりした女性ひとだった。

僕みたいに、ネチネチした男じゃないから浮気をしているとも

思ってないのだろう。

僕は、付き合っている彼女を裏切ってるようで心苦しかった。

何度も何度も、彩也香と体を重ねる度に今の彼女に申し訳ないと

心から思うようになる。

軽はずみな関係からはじまったが、なかなかこの関係を終わらせる

事も僕にはできなかった。

そもそも、彼女は僕に対して何かメリットがあるのかな?

どんなに遅い時間でも、僕が彼女を呼び出せば彼女は僕の家に来た。

好きでも何でもない僕が彼女に連絡して、直ぐに来てくれる。

僕はある時、ふと彼女に聞いてみる。



『なあ、彩也香! どうして僕とこんな関係を続けてるの?』

『なんで、そんな事聞くの?』

『・・・い、いや? ひょっとして、僕の事が好きなのかなって。』

『そんなはずないじゃない!』

『・・・じゃあ、どうして?』

『私、子供が欲しいの!』

『えぇ!?』

『嘘よ! ビックリした?』

『・・・あぁ、ううん。』







・・・あの時の事を、僕はふと思い出した。

何故ならその後、彩也香とは連絡が取れなくなったからだ。

僕は、彩也香と付き合っている彼と彼女が結婚したんだと思っていた。

幸せな生活をするために、僕との関係を切ったんだと。

ずっと、そう思っていたのに。

彼女は、僕に隠れて子供を産んでいたんだ。

その事を、知ったのは? 僕が付き合った彼女と結婚して1年後の

事だった。

突然、彼女から連絡をくれて久しぶりに会う事になる。




『おーう! 久しぶりだな~!』

『そうね!』

『・・・その子は? “彼との子供?”』

『違うわよ! 朋久と私の子供よ! ほら? 目のあたりなんか

貴方に似てるでしょ!』

『・・・ど、どういう事?』

『彼とは別れたの! もう随分前よ!』

『・・・・・・』

『僕の子供って? 何で、そうなるんだよ!』

『別に、迷惑かける気はないわよ! 私、一人でこの子を育てるし

貴方は、別に何もしなくてもいいのよ!』

『・・・で、でも、』

『私は、子供が欲しかっただけ! 彼は種なしの男性ひとだった

から、子供は諦めていたのよ。』

『・・・・・・』

『ありがとう、最後に私に大切な宝物をくれて! じゃあ、サヨウナラ

もう、貴方と会う事は一生ないと思うわ!』

『・・・でも、その子は、僕の子供でもあるんだよね? 一生、僕と

会わないなんて! そんな事、言うなよ!』

『じゃあ、どうするのよ! 貴方もあの時の彼女と結婚したんでしょ?

もういいじゃない! この話は終わりよ。』

『・・・・・・』





彼女とは? あれっきり会っていない。

僕との子供を、一人で何処かで育てているのだろう。

まさか!? 僕との間で子供を産んでいるとは?

思ってもみなかった。

彼女の望みは、自分の子供が欲しかったんだと今更分かる事になる

なんて。

男は、無能な生き物だと思い知らされたよ。






最後までお読みいただきありがとうございます。

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