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第二十二話 ウォザディーの功績

 《ウォザディーの功績 イコルニアツ孤児院編》

「ウォザディーさんが来てからの変化を言える人」

「はい! 明るくなった!」

 蝋燭の明かりから発光の魔法の明かりになった為だ。


「他には!」

「おかずの量が増えた!」

 経費を削減出来て食費に回せるお金が増えたお陰だ。


「まだあるかな?」

「お風呂が好きになった」

 おそらくお風呂上がりに乾かしてくれるからだろう。


「他にある人!」

「明るくなった!」

 最年長のソーネアが発言した。

「残念! それはさっき出たわよ」

「違うよ! ソイベ先生が明るくなった!」

 確かにウォザディーはお金も持っているし力もある。今までは弱音は吐けなかったソイベだったが、今は素直に甘える事も出来るようになったのだ。


「も、もう。何を言うのよ。ソーネア、それはウォザディーさんとは関係無いわよ」

 ソイベは慌てて否定していたのだが、子供の方が意外と鋭く本質を見抜くのかもしれない。


▽▼▽


 ウォザディーが孤児院に居候する事になってから一週間が過ぎていた。


「キーベの言った通り、ディーケ製品は魔法具と変わり無いんだな。空間魔力の枯渇問題が無いから同時に複数利用も出来るのか。進化したもんだな。しかもエネルギーパックを売って半永久的に利益を得られるとは考えたな」

「でもディーケユニットはあまり沢山は作れないんだってディーケの生産量の問題だって言ってたよ」

 一体どういう風にこのユニットにディーケを込めているのかは分からないが、ウォザディーの場合は手に持って魔力を送り込むだけで終わる。

「ほら、出来たぞ。ソイベさんの所へ持って行ってやれ」

「ええっ! もう良いの!」

 ルニムネは受け取ったユニットを持って出て行った。


 このディーケユニットは1個銀貨1枚で、物や頻度にもよるが大体月に1・2個を一つのディーケ製品に使うとの事だ。12個セットで小金貨1枚でも売っているがソイベは都度1個ずつを購入していた。それだけギリギリの運営状況だったという事だ。

 孤児院にあるディーケ製品は小型の冷蔵庫と火起こしの調理器具、それに湯沸かし甕で月に4個、たまに5個のディーケユニットを使うのだった。

 その分が毎月浮いて食費等にまわせるようになる。これからは食事の具の量も増える事だろう。


「ソイベさんも意外と頑固だったな」

 ウォザディーは居候の間お金を入れると言ったのだが、お礼だと言い張って頑なに受け取らなかった。

 タダ飯ぐらいは出来ない性分のウォザディーは色々思い付くままに行動していた。そしてある時ふとディーケユニットに魔力を込められるのではないかという思いに至った。試しに使い切った物に魔力を込めたら上手く行ったのだった。


「今はディーケ製品を買い与えるべきでは無いな」

 ウォザディーはまだまだ金貨を沢山持っているので、明かりや水の供給の為のディーケ製品を購入する事は簡単なのだが、そうするとウォザディーが居なくなった途端に支出が増大する事になってしまう。楽を覚えた分、更に辛い思いをする事は目に見えている。

「何か収入源を作らないとな」

 頭を悩ますウォザディーだった。


「その前に、一ヶ所だけならば大丈夫だろう」

 ウォザディーは炊事場の裏手に来ていた。貯水タンクの蓋を開けて中を覗くと水位は半分くらいになっていた。

これでは今日1日で使い切ってしまうだろう。

「確かこんな感じだった筈だ。えっと、こっちがこうであっちはそうなる筈だったな。あれは、ええっと……こうだった……筈だ……よし、上手く行った」

 ウォザディーは昔、魔法師の勉強もさせられていたので簡単な魔法具なら何とか作れるのだった。

 蓋の裏に回路を刻んで構築していく。うろ覚えだったが何とか完成させた。


 これで水汲みに行かなくても湧泉から自動的に補給される様になった。ウォザディーの功績がまた一つ増えたのだった。

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