表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
92/103

(4月1日付けの手紙)

誤字報告ありがとうございます。m(__)m

2年の新学期が始まります。去年は、教科書を買うパシリに使われて、プンプンだったエヴァですが、今年は作業の効率化を図ります。

お母さん


 2年生になりました。

 今年も担任は、去年と同じくロックフィールド先生です。

 

 2年は、1年より、魔法学の実技の時間が多いようで、1年のときは週3回でしたが、2年では毎日あるようで、今からワクワクしています。

 

 ところで、クラスの生徒の数が減りました。

 去年はジークを含めて31名だったのに、28名になってたんです。



 ダイアナさまが中退しただけじゃなく、2名留年したんです。

 ロックフィールド先生によれば、例年、中退が1、2名、留年が3~5名出るそうで、この学園は、入るのは簡単でも卒業するのが難しいって有名なんですって。


 そんなこと、今日の今日まで知りませんでした。

 でも、パメラを除くクラスの皆さまは、みんなご存じだったようで、無事に進級できたことを心底喜んでらっしゃいました。



 先生は、例年ほど留年が出なかったので、今年は皆よく頑張ったって、褒めてくれたんですが、それって、おかしいと思うんです。


 だって、勉強するために学園へ来てるのに、勉強しないで留年するって、おかしいでしょ?

 

 問題だと思うのです。


 

 留年した2名は、あの悪役4人組の1人シルベスター・マクバガン子爵令息と、エリザベートさまの取り巻きの1人キャサリン・フォン・レッドフォード侯爵令嬢です。



 噂によると、シルベスターさまは、スーザンとの関係が終わってすぐに、必死になって次のお相手を探していたそうで、勉強どころではなかったみたいです。


 ご実家から、経済力のある家の娘をものにする(この言い方は、女性を物のように扱っているようで好きになれません)よう密命が下りていたそうで、前期、私のノートで一夜漬けしてやっと4割の点をとっていたのに、後期はノートは手に入れても、勉強の難易度が上がっていたこともあって、どうしようもなかったそうです。


 スーザンが、「ざまあ」って、言ってました。



 

 キャサリン・フォン・レッドフォード侯爵令嬢の方は、当然と言えば当然なんです。


 私から見ても、あの方は男子の注目を浴びることしか考えてないんです。


 しかも、不思議なことに、どういう考え方をすると、ああいう思考にたどり着くのか分からないんですが、エリザベートさまと一緒にいると、自分もエリザベートさまと同等の成績がとれると思うようで、まともに勉強しないんです。


 エリザベートさまは、多分、みんなに内緒で、隠れて勉強しているんだと思います。

 白鳥が優雅に泳ぐのが、水面下で必死に水をかいているのと、同じ理屈です。

 

 じゃないと、授業中のあの振る舞いが説明付かないんです。


 ただ、前にも言ったように、失敗を恐れて委縮しているところもあるんですが、それでも、失敗しないために、水面下で一生懸命水をかいているのが分かるんです。


 それなのに、キャサリンさまは、エリザベートさまの側で談笑してるだけで、水面下のご努力に気付かないんです。

 テレジアさまも、同様なんですが、彼女は、かろうじて進級できたんです。


 噂によれば、後期テストでクラスの30人のうち、13人が4割に届かない科目があったので補習を受けたそうですが、テレジアさまは再々テストで、やっと進級できた組なんです。


 テレジアさまが再々テストでクリアできたって聞いたとき、じゃあ、留年したシルベスターさまやキャサリンさまは、その再々テストにも落ちたんだって驚きました。



 あのプライドの高いキャサリンさまが留年したので、クラスの皆さまが、彼女が中退するんじゃないかって賭けを始めました。


 馬鹿馬鹿しいので交りませんが、本当ほんと、貴族って、性根が腐ってます。



 聞くとことに寄れば、貴族の娘が留年すると、外聞が悪いので、寿中退することが多いそうです。


 貴族の中では、留年は恥ずかしいこととされていて、そんな恥ずかしい思いをするくらいなら、結婚を理由に中退して、誤魔化す道を選ぶんですって。


 そんなに恥ずかしいなら、必死に勉強すれば良かったのに、おしゃれと他人の悪口を言うことに精力を費やして、あげくに、留年するなんて馬鹿です。


 

 男爵令嬢ズは、散々馬鹿にされてきたので、ざまあ、って言ってました。


 同情する余地もありません。



 ちなみに、男爵令嬢ズは、前期と同じく、全員15位までの番付発表されたメンバーに入ってました。


 みんなして、エヴァのおかげだよって言ってくれたんですが、あのノートが役に立ったようで、嬉しかったです。




 さて、去年、13名に教科書を買いに行くよう頼まれましたが、今年も同じようになると思ったので、少しでも改善を図ろうと、教科書の申し込み用紙をこちらで準備(例の分身の魔法陣を使って申し込み用紙を15枚ほど用意しといたんです)して、教科書の購入を依頼する人に1枚ずつ渡し、必要な教科書に〇を付けてもらうことにしました。


 そして、同じパターンの生徒の申し込み用紙を束にして、レモンキャンディのおばちゃんに、Aパターンは何セット、Bパターンは何セットって具合に、まとめてお願いしたんです。

 おばちゃんは、機械的に、Aパターンはいくらいくらで、Bパターンはいくらいくらだって調子で計算して、学生証の番号と教科書代を突合させながら、1セットずつ、ひもで縛ってくれたんです。

 それをマジックリュックにどんどん入れていって、男子寮の配達をし、女子寮を一周して、ジ・エンド。


 簡単に終わりました。



 でも、公約どおり、今年は手間賃として銀貨2枚頂きました。


 約束は約束ですから。




 どっからか、「業突く張り」って声が聞こえたような気がしましたが、労働の対価はもらわなければいけません。


 銀貨を払うのが嫌なら、自分で買いに行けば良いんです。


 ちなみに、今年は、10人に頼まれました。(去年頼まれてたダイアナさま、シルベスターさま、キャサリンさまが減ったからです)


 やっぱり、順番を抜かされたんですが、当然そうなることを見越して、待ってる間に、パターンごとの教科書代の計算と学生証の番号の表を作ってたんです。


 おかげで、作業がスムーズに進みました。


 あのおばちゃんは、今年もレモンキャンディ―をくれたんですが、「あんた、頑張ってるみたいだね。頑張りすぎて、体を壊さないようにしなさいよ」って、言ってくれました。


 おばあちゃんがいたら、こんなふうに心配してくれるんだろうなって思ったら、とっても嬉しかったです。



                         4月1日


                 2学年が始動する エヴァ



PS 今年は、列に並ぶのが最後尾になるよう狙って並びました。

 だから、男爵令嬢ズは、順番抜かしなんかせず、お行儀よく並んでいたんですが、私より前でした。(笑)



この学園で進級、卒業するには、真面目に勉強しなければならないんです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ