表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/5

プロローグ

本日より小説投稿始めました!

作者の都合により時々更新が遅くなったりしますが出来る限り一定のペースで更新していくのでどうぞよろしくお願いします。

 才能、それは天が人類に与えし力。

 時にはそれをいくつも持つものがいたり、反対にかけらも持たないものもいる。

 

 天は不平等である。


 勉強なんてせずともその才能だけで何億も稼ぐスポーツ選手もいれば、反対にいくら努力してもまともな生活を送れないものもいる。


 才能のないものからすれば、世の中で『天才』と呼ばれる者達は羨望の的だろう。


 時には、その才能に嫉妬してネットの掲示板で叩くような者もいれば、嫉妬に狂った女が人気アイドルを包丁で滅多刺しにした……なんてニュースも聞いたことがある。


 才能のある人間は、少なからず周りからは嫉妬や羨望の対象となる。


 だからこそ、俺、田中健二郎はこう思う。


『才能のある人間は、その才能を全力で生かすべきだ』


 ……と。


〜〜〜


 改めて、俺の名前は田中健二郎。

 何というか、まあ何の変哲もない普通の名前だ。


 名前の由来は、最初、両親が2人目に生まれた男の子と言うことで、田中次郎と名付けようとしたが、流石にありきたりすぎると母親が反対したことで名前の前に『健』をつき、『健二郎』になった……それが由来だそうだ。


 因みに、兄の名前は太郎ではない。

 結局、名前の由来は適当、ということだろう。


 そして、俺は県立神田高等学校に通う高校二年生でもある。


 偏差値60を少し越える程度のごくありふれた進学校で、特にこれと言った特徴のない高校だ。


 かく言う俺も、ルックスは平凡、中肉中背のごくありふれた高校生である。


 運動も、体力と脚力には自信があるが、球技系はまるでダメな運動音痴だ。


 こんな奴、才能があるなんて誰も思わないだろう。


 ここが何かしらの創作物の世界なら俺はただのモブだ。


 だが、幸運にも俺にはある才能があった。


 その才能に気がついたのは、中学2年生の時だった。


〜〜〜


 俺は中学時代、ラブコメアニメの主人公と言う存在にすごく憧れていた。


 何もしなくてもモテる。

 ごく普通の見た目と言いつつイケメン。

 何故か物凄い才能がある。

 周りは美少女。


 まるで天から与えられたかのような彼らの状況、それに俺は憧れていた。


 中学2年生の時、学校の文化祭で劇をやることになった。


 まあ、劇と言っても完全オリジナルなどではなく、既存のアニメをもろパクリした内容だったのだが。


 作品の内容は、主人公の男1がヒロインの女1に恋しているが、その女1は別の男2が好きで、だが男2はまた別の女2が好きで、その女2は主人公が好きで…と言ったように非常にドロドロとした作品である。


 俺は、


『その作品の主人公をやりたい!』


 そう思い、自らその役割に立候補した。


 しかし、俺の他にもう1人立候補したやつがいた。サッカー部の木村だ。


 あれ、村田だったっけ?まあそこら辺はどうでもいい。


 その後、俺は人気投票に負け、主人公を演じることはできなかった。


 だが、そこで思わぬ才能が見つかることになる。


 俺は、主人公役の人気投票に負けた結果、ドロドロとした関係性の中にいる女2が好きだが、見向きもされないと言う不憫な脇役を受け持つことになった。


(どうして俺がこんな役を……どうせなら主人公の恋敵役を演じたかった……)


 そんな不満を抱きながらではあったが、文化祭当日、俺はその不憫な脇役を全うした。


 俺は、いくらアピールしても見向きもされないと言うこの不憫なキャラを全力で演じて見せた。


「どうして……どうしてあいつのことばっかり気にかけんだよ!俺はお前のことしか昔から見てこなかったのに……」


 この脇役の最大の見せ場である、女への嫉妬シーンも迫真の演技でこなしてみせた。


 俺が、そのシーンを演じていた時、ふと客席を見ると、生徒どころか普段は厳しい学年主任までもが号泣していた。


 劇が終わると、学年主任に声をかけられた。


「田中、お前の演技は大変素晴らしかった。お前の演技がヒロインの女の子の魅力を更に掻き立てることになった。」


 普段褒めることのない学年主任にこれでもかと言うぐらいに誉めちぎられた。


 観に来ていた家族にまで絶賛された。


 その後、家に帰った俺は今日の劇について、


(普通、人生初の劇でここまで褒められるものか?)


 そんな疑問を感じ、ひとまず今日の作品の登場人物について調べてみることにした。


(もしかしたら自分の演じたキャラ自体が大変魅力的なものだったのかもしれない)

 

 そう思い、自分の演じたキャラクターのプロフィールについて調べてみた。


 そう、その日調べた内容。

 それは今まで無個性だと思っていた自分を変えた俺にとって人生のターニングポイントとも言える内容だった。


〜〜〜


○○○○

声 - ○○○○

ごく平凡な容姿を持つ少年。理知的な性格で飄々としており、一歩引いた目線から主人公である男1たちを見守っている。

女2に恋心を抱いているが、友人達それぞれの想いを知っている故に傍観者に徹していた。


〜〜〜


(調べてはみたものの、正直この設定のどこにも魅力なんて感じられないな……)


 調べてみても、結局は自分が思っていた通りのただの脇役だった。

 

 次いで、ネットの掲示板でもその作品について調べてみると非常に興味深いことが書かれていた。


〜〜〜


33 :以下1に変わり名無しがお送りします:2019/01/16(水) 16:17:23.87 ID:sjETRZhs0.net

てか、このアニメの○○って完全に噛ませ犬よな?お前ら特徴がないとか言ってるがこいつがいないとここまで物語は盛り上がらなかったぞ


〜〜〜


 噛ませ犬……つまりは、主人公やその周りを際立たせるために自ら汚れ役を買って出るやつ……このキャラはそんな立ち位置だったということだ。


(つまり、今日あの学年主任までが号泣していたのは、噛ませ犬と言う役割に俺が適任だと言うことか……?)


 これが、俺が脇役としての才能に気づいた瞬間だった。


〜〜〜


 その日から、俺はラブコメアニメの主人公ではなく脇役ばかりを見るようになった。


 そして、それは次第に酷くなっていき、次は何でもないクラスメイトを見るようになり、挙げ句の果てにはデートシーンにも関わらず台詞のない通行人1人1人までをも凝視するようになっていた。


 その頃には、俺は既に主人公よりも脇役というキャラに魅力を感じるようになっていた。


 だが、いくらネットで通行人の魅力や役割について語っても誰も同調してはくれなかった。


 誰もが、そんな奴はいらないだの、主人公がいてこそだの、ヒロインちゃん可愛スギィ!だのとメインキャラの話ばかり……


(こいつらは脇役を何だと思っているんだ……脇役がいてこそ主人公達の魅力が際立つというのに……)


 そう感じた俺は、自らのその考えを確信へと変えるために、自分自身が脇役を演じることで主人公を際立たせようと考えた。


 それからはや三年……俺は、未だに主人公を見つけられずにいる。



 小説って執筆するの難しいですよね。


 読むのはスラスラ読めるのに、実際書いてみるとすぐに詰まってしまいます。


 今後も、更新はあまり早くないですが、しっかりと書き上げて投稿したいと思います。


 今後ともよろしくお願いします!


 素人なので拙い文章になってしまうと思いますが、是非評価して頂けると嬉しいです!

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ