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日記  作者: ふきの とうや
十月分
19/20

十一月一日 おちゃめ先生

 ちょっと面白いことがあった。


 以前お話した部活の大会、予想通り無事県大会に進出できた。去年も含めると二年連続で、これは学校としても初めてのことらしい。同輩の成し遂げた快挙、喜ばない訳がない。

 さて、その県大会、私たちは明日決行というように聞かされていた。実際前の大会の際にもらったパンフレットには十一月二日と記載されていたのだ。疑うまでもなく、大会は明日あるはずなのだ。


 ところが、今日の部活終わり、顧問が突然妙な事を言い始めた。この顧問、教師歴が長くいかつい顔をした方で、初めて会った方だと怖いと思われるのだろうが、怒っているのではなく単に人見知りなだけである。いわゆる人嫌い。何故教師をやっているのか。ただ、いい先生であることに間違いはない。

 さてその方が私たちに言ったのが、この言葉。


「大会って明日やんな」


 私たち全員、へ?となった。そりゃあ明日だろうと。まさか違わないだろうと。

 そんな私たちに、顧問はスマホの画面を突きつけてきた。そこに書いてあったのは、


「顧問各位」


 という言葉と、


「県大会男女 十一月三日 土曜日」


の文字。嘘でしょ、と場がざわめいた。


 結局真相は分かっておらず、もし明日なければ会場に向かっただけ損、ということになるのだが、そのことについてはあまり気にしていない。むしろ私がここで言いたいのは、失礼なことを言ってしまうが、その時の顧問が、なんというかかわいかったということだ。普段とのギャップもあるのだろうが、戸惑っている様子の顧問の挙動がなぜか面白かった。


 先生、ネタにしてすみません。化学の授業すごくわかりやすいです。

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