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おしまい

◆「おしまい」



 お姫様は少年にしがみ付きワンワンと泣き続け、泣き疲れて眠ってしまっても少年を離しませんでした。

 それから凱旋と相成りましたが、【風を睨む騎士(ウィント)】の凱旋は派手な物になりました。

 ただでさえ騒ぎになりそうな物なのに、オルタという名も無い騎士団と何よりも・・・

 グリフォンに乗って空からの凱旋に誰もが度肝を抜かれます。


 城はあっという間にお祭り騒ぎです。

 戦乙女は素直に恭順の意を示しました。

「ここで口幅ったい事を言ってもしょうが無いでしょう」

 隊長の談です。元よりイレギュラーなお姫様に付き従うのです。その辺は柔軟でした。


 それからいろんなことがありました。

 人食い引退を勧める戦乙女。

 素顔を晒そうとする少年を王様とお姫様が慌てて止める件や、嫉妬した重臣たちが単騎での騒乱静定を命じ・・・

 これからもいろんな騒動に頭を悩ませるお姫様です。

 本当のところはそんな事よりも、親友二人にどう紹介するべきかで非常に悩みます。


 戦乙女も人食いの朴念仁振りには気付き、そっと心中を察しますが・・・皆美人です。


「むむむむ」


 その姿を見てラシスは心配しますが、ラシスの男性恐怖症も少年だけは適用外らしく、オルタは【嘘だ!】と信じられません。

 お姫様の廻りは敵だらけです。

 

 そんな中意外な友軍を得ます。王様です。王族には宿命的な政略結婚の話です。王女というのは有力貴族や資産家に嫁いで国を磐石の物にしなければいけません。


 お姫様が王様に密命を授かります。

「しかし、有力貴族で年頃の相手は大体埋まってしまった。そこでだ彼なんだが・・・国家資産くらいの金額を持っているんだ。資産でな。さらに軍事力は・・・王国の及んでいない地域はほとんど彼の支配下だ。家柄は王家より歴史の古い騎士の真祖の家柄。全てに但し書きが付くがな。何とか篭絡できない物だろうか?」

「父上。ご命令とあれば承りますが、嫁げと一言言えばいいのでは?」


「スナグの家はそうすると拗れる。判るだろう?レオンもガルランドゥも何で?と訊きたいくらいに拗れた。あいつが激怒して乗り込んできたら私は白旗を揚げるしかない。そんな理由で死にたくは無いので頑張ってたぶらかすように」

「・・・父上?」

「これは国家の存亡に関わる大事だ。励むように」

「ラジャー!」

 これでこの後、人食いがイーリアに一目ぼれするから拗れに拗れる。

 

 めでたしめでたしとは行きませんがこれは御伽噺です。

 続きはまたの機会にしましょう。


 今日のところはめでたしめでたしと締めさせていただきます。

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