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砂海航路  作者: 蚊々
返済生活 クエスト編
13/27

これも出会い?

 


 地下1階では初めの2体以降、警備ロボが見つからなかったが調理室で大量の食器が見つかった。目利きや需要に疎い昭人に代わり、ソフィアが目を輝かせて指示を飛ばして行く。


「今から地下に行こうってのにこんなに積みこむ意味無いと思うんだ、おれ。で、本棚は無理だって」

 ソリを片手に本棚担いで戦う主人公。見てみたいものだ。ソフィアが本棚をズラそうと奮闘していたが、残念ながらハメコミ式だったようで次の獲物を物色し始めた。


 女の買い物にのこのこ付いていった男の図である。


 地下2階。説得の末に積み荷保留を勝ち取った昭人はほぼ空のソリを引いて奥へと進む。


 耳障りな稼働音とモーター音をさせ現れたのは、先ほども見たカニ型の警護ロボと、ザリガニ型が1匹ずつ。

 ザリガニ型は清掃用なのか鋏には箒とチリトリ。腹部には太い毛のモップが仕込まれている。



「基本は同じだろうから、魔法でショートしてやれ」

「いやよ、魔法で倒したら価値が下がるじゃない。さっきみたいにできないの?」

「ザリガニの素振り見えてるだろ。あんなのと殴り合えってのかよ」

「魔法も有限なの。ほら来たわ」




「綺麗ね〜本物の磁器よ」

「丁寧に扱えよ。こっちは古代貨幣の詰め合わせ」

「そういえば昭人はなんでクエストなんてしてたの?まともな人がする事じゃないんでしょ」

「簡単に言えば、たちの悪い所で借金しちまったって所だ」

「ふ~ん。自分の力で返済する気があるだけうちの馬鹿親父よりは立派ね。このクエストが偽物だったら砂上交易でもして生活していこう思ってたんだけど、このままトレジャーハンターになるのもいいかも。さてこっちはめぼしいの回収終了よ」

「俺は安全第一で行くつもりだな。まあどっちにしろ自分の人生だから、自分で選択出来れば後悔する事は無いだろうよ」

「それはそうね。本当はこのベッドも持って行きたいんだけど、どう? アンティークで価値がつくわよ」

「その選択は勘弁してくれ」


 ベッドを背負って戦う主人公。作者も見たい。


「ほかのは豪華な彫刻が施されてあるのに、この扉だけ質素ね」


 ソフィアが扉のプレートをさすりながら疑問を投げ掛ける。


「『STAFFONLY』。関係者以外立ち入り禁止だとよ」

「・・・もしかしてこの文字を読んだの?」


 想像していた激しい戦闘も無く、高価な財宝が運びきれない程見つかり気が緩み、こちらの世界に跳ばされてからずっと隠していた地球の情報を簡単に漏らしてしまった昭人は顔を歪める。本人は意識していなかったが、自由気ままで思うがまま生きる頭一つも小さい相方に気を許し始めていたのもあるだろう。


「企業秘密って奴だ。詮索してくれるな」

「ふぅん。まぁ関係者しか入れないって事は、高価な物があるはずね。

 そそ、知ってると思うけど、古代文字を研究して読める人は結構な人数いるわよ」


 後半の言葉の意味をどう捉えるかで昭人は悩んでいる内に、『STAFFONLY』の意味を履き違えて捉えたソフィアは、=重要施設=高い物があると決めつけ質素な扉を開け放つ。


 扉の向こうには縦横無尽にコードが張り巡らされており、壁沿いにはカニやザリガニ型のロボットが据え付けられていた。

「えっと・・・もしかしてやっちゃった?」


 初の集団戦闘の始まりである。





 黄色の膜を全身に纏わせたソフィアは口笛混じりに警備ロボのバッテリーを引き抜いていく。

 そしていそいそと昭人が曳くソリに積む。満面の笑みで。

「あらそんなにぼこぼこにしたら買い取り値段が下がっちゃうじゃない。丁寧に扱ってよね」

「バカじゃね! お前も痺れてみろよ」

「嫌よ。ほら、しょうがないからヒール掛けてあげてもいいわよ」

「そんなチートあるなら速く掛けろよ。てか、その麻痺抵抗って魔法を俺に掛けろ」


 集団戦闘の危機を魔法でお手軽な収穫へと変えたソフィアと、激しい戦闘で受けた電気ショックによって、きつくカールした髪も元に戻った昭人は『STAFFONLY』の部屋の最奥に足を進める。


「これが電力供給源っぽいんだが、宝石?」

「わからないの?! コアよコア!! こんな大粒の見たことないわ。これ一粒で白金貨の価値はあるわよ」

「本気でか!!」


(白金貨って事は一億円相当だよな。それだけあれば・・・何しよう

 カニに焦がされちゃった服を買い替え、いや鎧を買える。女々しい事言わずにここは一発、家買ってのハーレムルートしちゃうか?ソフィアも肉付きが素晴らしいんだが、16歳じゃぁ俺の守備範囲にはちょっとな)


(コアを売るのはもったいない気もするけど、それを元手に杖とローブ。いや店で見かけた砂獣を買って冒険を始めるのよ。真っ白な毛並みの虎と美少女が砂海を駆ける・・・小説になっちゃったらどうしよう)



 妄想の海へと駆けだした二人は、探索を一時中止して獲得品を地上に運び出していく。


 ここまでで得た物の一覧


 砂糖袋    120kg

 各種貨幣 200万円相当

 日用雑貨     3箱分

 食器類      1箱分

 警護ロボ     2箱分 

 清掃ロボ     1箱分

 大粒コア   1億円相当


 箱は1立方メートルの木箱を使用する




「コア以外のも高値が付きそうだから嬉しいけど、遺跡クエストで装備品が出ないのは今一ね」

「カニやザリガニはどうなんだ? 堅いから素材に使えるんじゃないか」

「美品を研究室か好事家に売ったお金で新調した方が良さそうね。でも、傷ついちゃったのを解体すれば、立派な鍋蓋になるわよ」

「立派な鍋蓋使うぐらいなら、普通の鉄盾買うわ。で、いい加減現実見ようぜ」


 二人がいるのは、コアが有った部屋。彼らの正面には今までのソレと違い、鏡の様に光輝くボディを持った清掃用ロボットが控えていた。



『ご歓談は宜しかったのですか? マイマスター』


 そこは異世界。喋るザリガニがいる世界。




 絶賛大不調です。とりあえずストック0となりました。

文才はどうにかなる物では無いので、キャラシートをしっかり作り込む所からやり直します。。。

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