プロローグ
初投稿です、まだやりかたもよくわからずお見苦しいところもあるかもしれませんが、よろしくお願いします。
時は2111年、世界は新たな時代を迎え魔法という力を手にした。
それはとても素晴らしい発見であり、とても素晴らしくないものであった。
魔法は人類に光を与えたが、その光は大きな影を作ったのである。
さて、そんな世界に一人の少年がいる。
この魔法を手に入れた世界で彼はいったい何を見るのか---------
◇ ◇ ◇
わいわいがやがや、同級生が楽しくしゃべる声が混ざり、雑音となって耳に届く。
しかし、そんな場所で俺は今命をかけた戦いをしているのだ。
一つのミスが命取り、戦場とはそういうものであって、俺が今いる場所もそうであった。
足音をひそめ、目標に向かい足を進める。
あと六歩、五歩、四歩、三歩、二歩、一歩---------------!
「ん、もらったああああああっ!?ゲフッ!!」
「本当に学習しない変態ね、アンタは」
「いてえっ!鼻が、鼻が熱いよおお!」
「肘鉄が鼻に当たればそりゃ痛いでしょうねえ」
くそおう!まただ!また失敗だ!
「これで128回目、いつになったらエデンを拝めるんだ!」
「この本田舞様のスカートをめくろうだなんて、千年はやいわ」
そう、こいつの名前は本田舞、我が日立高等学校1年A組のクラスメイトである。
整った凛々しい顔つき、スレンダーな体(胸のことは言うなよ!絶対だぞ!)、そしてすざまじいガード力はまさに要塞。
今日は日立高等学校一年生の遠足(というなの職場見学)で、魔霊管理教会神奈川支部に向かっているのだ。
「はあ、まったく義信も懲りないね、もうあきらめたらいいのに」
この男とは思えないことを言った大馬鹿野郎は前田雄也、舞と同じく俺のクラスメイトである。
身長は高く、文武両道、イケメンという存在が男子の的なハイブリット野郎。
「馬鹿野郎!一度決めたことはやり通す、それが男ってやつさ!」
「せめて遠足の日くらい自重してほしいよ…」
「救いようのない変態ね…」
むむむ、二対一では少々分が悪いか…
「あっ、みんないた」
「ん?おおミーちゃん」
「ミーナさん?グループから離れてきっちゃったんですか?」
後ろからきた金色の長い髪にウェーブがかかり、全体的にふわっとしたかんじの女の子の名前はミーナ・クリスティ。
名前の通りの外人さんで、舞とちがってふくよかな少女である。どこがとはいえないがな。
彼女も俺たちと同じクラスなんだが、現在は大人数が徒歩で(途中までは電車で来た)目的地に向かっているたグループごとにまとまって移動している。
彼女は俺たち三人と違うグループだから、そっちにいたのだが。
「だって、義信君がいないとつまらないんですもの」
「あんたもおかしな趣味してるはねえ。こんなのの何がおもしろいんだか」
ひ、ひどいいわれようだな
「舞さん、こんなのなんてひどいですよ。たしかに霧島君は救いようのない変態さんですが、とてもおもしろい方なんですから」
…これは馬鹿にされちゃってんのかな?いや、ミーちゃんは純粋な子だからそんなことはないはず
ちなみに、さっきから霧島君とか義信とかいわれてる俺のなまえは…いうまでもねえか。
こいつらと同じ日立高等学校に通うせいとであり、天才(周りからはなぜか馬鹿呼ばわりされる)、イケメン(よく自意識過剰となぜか呼ばれる)性格良好(あだ名はなぜか変態)、いわゆる完璧人間である……って、いったい誰に説明してんだ俺は
「そろそろ教会につきそうですね、ミーナさん」
「そうですね、まあいつもいってるのでわくわくしませんが」
「まあ、学校行事だし仕方ないんじゃない」
「お、なんかでかい建物がみえてきたなあ」
あれが噂に聞く魔霊管理協会か、2100年から各地に作られ始めた魔霊管理教会。そのうちのひとつねえ。
そしてとうとう教会の前につき、先生の引率にしたがって中に入っていった