年末
畑に霜が降りたねぇ。
真っ白なんだ。まるで花嫁装束だねぇ。足元も霜柱でザクザクで、神聖な感じがする。わずかに残ったさつまいものつるが干からびた死体みたいにそこにある。切り揃えた生け垣が角刈りみたい。
すきま風の多い母屋は常時0度という環境である。
今日は12月30日という日だった。この時期は神様が山の木の本数を数えると昔から言うので、畑も山も入らず家でゆっくりする。
「農家さん!シャワーお湯でない!」
「うるさいなぁ!今直してるからちょっと待て!」
「はやく!!」
今年は五月蝿くてなぁ。ずいぶん人数が増えたものである。ぎんさんはこの時期、『ちぐら』に入ってほぼ一日中過ごしているし、もっと静かなはずだったのだが。
今年はスーパーに殺到するジジババもいないし静かだぜ。
あれなんで起きるんだろうな?今年が最後だって思うのかな?そうかも。毎年冬になると救急車を良く聞く。死にそうになると食べ物に執着するらしい。ゾンビみたい。
死ぬなら眠ってそのまま気がつかずに死ぬのが良いなぁ。
茨城は平和です。皆さんはどのようにお過ごしですか?
年明けには伊達巻を食べたいけれど今年は無理かなぁ。
ソバは嫌いなので無くても良いが。
暖かい家と温かいご飯と暖かい布団があればね、幸せというやつよ。
それから、年明けにかけては拠点の強化を行いたいと思って図書館で日本人のグリーンベレーだった人が書いた本を読んでいる。驚くことに、自分の家と似たような立地の拠点を彼らはベトナムに作っていた。
なんか、皆に幸せになって欲しくてね
「農家さん説教くさいからやだ!」
何て言われるとなんかちょっと嬉しい。ちゃんと大人になれている気もするし、ダメなことはダメって言うのが大人の仕事って感じするし。
洗濯物干しに下着を干したら、タオルで隠して!って怒られるなどする。
体を洗うタオルも人それぞれ用意して、俺のだけはそとの物干し竿に干してあるのだった。風呂が狭いから、かけとくところがなくて。
庭には母屋の壁から落ちた漆喰が白い残骸を残してて、あー塗り直さなきゃなって感じだ。
あんまり寒いので、野良猫が勝手に母屋に入り込んで目があったりする。べつに害はないので特段追い出すこともしないが、こんな正月である。
下らないテレビの再放送でも見たいが、テレビやってねぇもん。
窓から差し込む太陽の光が暖かいねぇ。仕事何もしたくないけど、シャワー直して、ボイラーのドレンを抜いて。
みなさんも良いお年を。願わくばゾンビが溢れる世界がずっと続かんことを。




