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醜い顔をしている



君と顔を合わせる日は毎朝すごく時間をかけて

髪形も身だしなみもこれ以上ないくらいにきちんと整えているんだ

それはなぜかって 言うまでもなく

一番かっこいい僕の姿を君に見てほしいからなんだけど

それはそうなんだけど

君があいつと楽しそうに話しているところを見るたびに 僕は自覚するんだ

ああ 今僕は醜い顔をしている

とても君に見せられないくらいに醜い顔をしている



誰に対しても分け隔てない君が好きで

僕の話にいつも笑ってくれる君が好きで

自分のいるところを全て明るく変えてしまう君が好きで

それってつまりは 君はそういう人ってことなんだけど

それはそうなんだけど

だけど君があいつと話しているところを見るたびに 鏡を見なくたって分かるんだ

ああ 今僕は醜い顔をしている

とても君に見せられないくらいに醜い顔をしている



君が笑う

あいつが笑う

僕も笑顔を作るよ

醜い顔をつぎはぎして

とても自然な笑顔を作るよ




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― 新着の感想 ―
[良い点] だれにでも分け隔てなく優しいというのは間違いなく美点なのですが、そんな相手を好きになってしまうと苦しいものですね。 そんな相手のきれいさに感じ入るたびに、自分の醜さを突き付けられるようなも…
[良い点] 好きな人の前では、格好つけたい気持ちよく分かります。 精一杯な強がりとどことなく健気さを感じさせるような作品だと感じました! 最後の一文に込められた矜持が印象的でした! [一言] はじめま…
[良い点] なるほど、視点人物の意中の人には、より親しい異性の知人が他にいるのですね。 視点人物にとっては、恋の仮想敵という所ですか。 恋敵への嫉妬心が噴き出た時の顔を「醜い」と認識し、想い人へ「自然…
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