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異世界超加速!   ~異世界と魔王と超加速~  作者: Ryuu65
六章     異世界王様と娘!
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第三話   異世界とスキルと悪夢の始まり

 「う…もう朝か…」

少しだけ目が覚めたがまだ眠い。

いつもなら早起きするとこだが今日は日曜日だ。学校に行かなくていいから遅くまで寝れ…………。

俺はすばやくガバッとお起き上がる。

学校とか日曜日とか考えてる場合じゃない……。

「そうだった……ここ、異世界だったっけ……」

まあだが異世界でも日曜日でもやる事は変わらない。

俺はもう一度横になり二度寝する。

何故異世界という状況なのに二度寝ができるのか…。別に図太い神経をしている訳じゃない。

そんなのは簡単だ。只々眠いから。

俺の二度寝を邪魔する奴は誰もいねーぜ!ひゃっほう‼

俺は天国の安らぎへと身を任せた。


                

 時刻は昼の十二時を少し回った頃。

俺は朝食という名の昼食をとり、金があるので昨日バイエルに教えてもらった武器屋に向かった。

「いらっしゃい!お?あんた初めてだね。この武器屋をどうぞごひいきに!」

やはり武器屋の店主はおっちゃんだった。

「あの、冒険者のすばやさ重視系の武器を探してるんですけど…」

「お!そうかい。ならダガーがおすすめだよ!」

そういやバイエルも同じ様な事言ってたな。

「そうですか。ならこの店にあるダガーを全部見せてくれませんか?」

「あいよ!」

 かけっこ勝負の賞金を少しバイエルにあげたからといってもまだ二十二万ベクタもある。

大金があるから無駄使いするって訳でもないが、武器をケチっても仕方ないだろう。するとおっちゃんは店のカウンターの上に六種類のダガーを置いた。

「左から、銅.鉄.鋼.魔法鉄.ミスリル.オリハルコンだ。右にいくほど高くなるからな」

どれもこれもRPGでよくある素材でできてるな。

「魔法鉄とミスリルの差って何ですか?」

「魔法鉄はそのまんま上級魔法使いが魔法をかけた鉄で、ミスリルは魔法鉄と違って元から自然に魔法がかかってるんだ。しかも魔法鉄より断然軽い」

なるほどな…まず鋼以下はないな、早めに強い武器を持っておきたいし。

オリハルコンは攻撃力は高いだろうがすばやさを活かしにくい。

ならもうミスリルで決まりだな。

魔法鉄よりも軽いから俺の速さも活かせるだろ。

「じゃあおっちゃん、このミスリルダガーで頼むよ!あとそこの服も!」

武器屋に服が売ってたのが驚きだがジャージのままじゃ流石にまずいだろ。

「まいどあり‼最近は高い装備を買ってくれる奴が居なくてね。服はおまけだ、タダにしてやんよ!十二万ベクタだ」

「ナイスおっちゃん!太っ腹!」

「俺は太ってねえ‼」

 ファンタジーでよくある片手剣を持てないのは残念だがこういうのもありだろう。

服も武器も手に入ったし、これでようやくクエストができる。

 情報通のルイってやつと仲良くなり、最初は戦闘に慣れるためスライム狩りが良いと聞いたのでそのクエストを受けたのだが、不安だからってバイエルもついてきた。

でもこいつらは、ただのスライムではなかった。

とても現実的なスライムだった。

 一応ザコモンスターではあるが、ある程度のスピードか威力が無いと倒せない。

それが無いとあのぶよぶよした体に物理攻撃は効かない。

手っ取り早く倒すなら魔法で倒すらしいが俺は魔法を覚えてない…が、ある程度以上のスピードがある。

「よ……し!これで二十匹目だ!」

「お前相変わらずはえーな。普通の奴はまだ半分程度だぞ」

「あいにく俺は普通じゃないんでね…おっ!レベルが五になった!」

やはり初心者ほどレベルは上がりやすいらしい。

「レベル五か、ならそろそろスキルくらいは習得できんじゃねえのか?魔法はポイント高いからまだ無理だが」

スキルか…。

俺は自分の冒険者カードを取り出し習得できるスキルを確認する。

俺のスキルポイントは四。習得できるスキルは…。

「千里眼とカウンターと洞察ってのがある」

「うーん…どれも初期スキルだな。ここはスキルポイント貯めといた方がいいんじゃねえか?」

……初期スキルか。

だいたいこういうのが強かったりするんだよな。

俺はスキルの説明覧を見る。


『千里眼』二ポイント・・・遠くを見ることができ、相手が装備している武器や装飾品の能力も分かる。


『カウンター』一ポイント・・・相手の物理攻撃を一・五倍にして跳ね返す。


『洞察』一ポイント・・・相手の焦りや嘘などをなんとなく洞察できる。


これで初期スキルなの?結構使えそうじゃん。

「結局習得したのかよ。初期スキルなんてそうそう習得する奴いないけど、お前が決めたことだし別に良いけどさ」

「なんだよその言い方……ん?なあ、なんかゼロポイントで習得できるスキルがあるんだけど……」

そこには『電光石火』ゼロポイントと書かれていた。

「お!これって一部のステータスが一定値を超えないと習得できないスキルだぞ!お前のすばやさのステータスが高いからか」


『電光石火』ゼロポイント・・・三歩走ると速度が一.三倍になる。


俺にうってつけのスキルだな。

 


 クエストを終わらせ報酬を受け取っていると……。

「マサト、そろそろ始まるぞ!」

「…何が始まるんだ?」

「お前この事も知らねえのか。この国の王女様が十二歳になるからパレードすんの」

流石王族やることが違うな。

「でも始まるって言ったてどうやって見るんだよ?テレビがあるわけじゃないだろ?」

「なんだよてれびって、ホログラム魔道具が配布されんの!みんなで誕生日祝えるように!」

流石王族やることが違うな。

「おっ!ほら、言ったそばから王女様だぞ」

 ホログラムには金髪の小さく大人びた少女が作り笑いをしながら手を振っていた。

……ん?

作り笑い?

さっき習得した俺の『洞察』スキルか?でも何で王女様が作り笑いなんか?

少し気になった俺は『千里眼』スキルを発動させホログラムの先の王女を見る。

…!

――――⁉

まずい!てかこのスキル超役に立つじゃねーか‼

でもなんで⁉

「おいバイエル!この街の転移屋はどこだ⁉」

「あ?なんだよ急に、転移屋ならギルドの真ん前だけど…」

 ゲームやラノベ好きの俺はテレポートの魔法が使える人がやっている一般人やテレポートが使えない人を街や王都などに送ってくれる店がある事くらい知ってる。

「そうか!なあ、この映像は生放送か⁉」

「何だよ…なまほうそーって…うおっ‼」

急いでんのに!

俺はバイエルに詰め寄る。

「今やってるやつかって聞いてんだ!」

「あ、ああそうだけど…」

「そうか‼」

俺は急いでにギルドを出て目の前の転移屋に入る。

「おっちゃん‼王都まで飛ばしてくれ!」

「あいよ、王都までなら五千ベクタだ」

「それでいいから早く!」

俺は財布から五千ベクタを取り出しおっちゃんに渡す。

「せっかちだねえ、『テレポート』」

一瞬世界がゆがんだと思うと景色が一瞬にして街よりもにぎやかな場所に変わった。

「スゲェ!ここが王都か!」

中央には大きな洋風の城があった。

まあそりゃそうか。もし和風の城だったらファンタジー感ぶち壊しだ。

「って見とれてる場合じゃねえ!」

あのホログラムを見た奴の中に『洞察』と『千里眼』スキルもってる奴はいないのかよ⁉

 千里眼で王女を見てみると、付けているネックレスが呪いのアイテムで、外すと爆発する魔道具だった。

おそらくその魔道具で王女を脅迫して、何かをさせるつもりだろう。

 もしかしたらもう手遅れかもしれない。

けど、いつ首が飛んでもおかしくない人間が手の届く所にいるのに、見捨てるなんてできるわけがない。

 俺は人ごみをかき分け王女のいる場所へと向かう。

速く!急げ!

俺は無意識に電光石火のスキルを発動させていた。

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