17話 ギルドクエスト
コロナで試験がなくなった為、更新頻度元に戻します!
ギルドを組むに当たって、拠点を変えることにした。ルイン達が目指したのは砂漠の中にあるオアシスだ。そこに街が設置されている。
その街は今の街からそんなに遠くなかった上、初心者エリアであったので、プレイヤーからの襲撃を受けることもなく30分程歩いただけで到着することが出来た。
「あそこに魔法陣があるけどあれは何だ?」
「あぁ、あれか。一度行った事のある街なら魔法陣の上に乗り行き先を選択する事で移動する事が可能なんだよ」
説明を聞いて、素直に感心する。やはり一度行ったことのある街へもう一度歩いて向かうのは正直面倒くさい。距離が遠くなればなるほど尚更であろう。
その他は特に目を見張る物がなく、することもなかったので、ルインは皆に「せっかくギルド結成したし、何かクエストでも受けてみるか?」と提案してみる。
すると、皆乗り気であったので、クエスト紹介場へと向かう事にした。
紹介場の中に入り、受付へと向かう。受付嬢はNPCで、自分達のギルドのレベルにあったクエストを推薦してくれるのだ。
もちろん自分で掲示板からクエストを選んで受注することも出来るのだが、初めてのクエストということもあり、大人しく受付嬢のオススメのクエストを受ける事にする。
紹介場から出ると早速真白が話しかけてくる。
「ルインさん! 一体どんなクエストだったんですか?」
「サンドゴーレムを十体倒すという簡単なクエストの様だ」
「お前、サンドゴーレムの見た目知ってるのか?」
「一応ギルドで聞いてきた」
そう答えるが正直自信はない。
しかし、その心配は杞憂に終わった。何故ならサンドゴーレムは体長が3m程あり、かなり目立っていたからだ。
見つけたサンドゴーレムに銃を放ち、倒そうとするが、銃を放つ前にサクヤに取られてしまった。もう一度発見し、倒そうとすると次はカインに横取りされてしまう。
この様な事が何度か続いたので、ルインはもう諦めて真白を守る事に専念する事にした。
「やっぱり皆さんお強いですね……」
「あぁ、正直俺もここまで強いとは思ってなかった。やはり上には上がいるな」
「ルインさんも十分強いですよ」
そう言って真白が慰めてくれるが、自分が弱いのは既に自覚しているので慰められなくても別に問題はない。
だって弱いなら強くなれば良いだけの話なのだから。
そんな風に思いながら歩いていると、カインとサクヤがこちらに戻って来ている。おそらくクエストクリア条件を達成したのであろう。
「終わったぞ!」
そのサクヤの報告を受けて、クエストクリア報告をする為に、街に戻ろうとする。
しかし、そこで後ろからの強い視線に気がつく。慌てて振り向くと、身長10mはありそうな砂で出来た王冠を被った砂の王様が椅子に座っていた。頭の上にはデザートキングと書かれている。
「これはやばい! 逃げろ!」と頭の中でガンガンと警鐘が鳴り響く。
「さっきまでいなかったのに……なんで?」
サクヤがそう呟くのを聞き、そちらをチラリと見るとその表情は恐怖に満ち溢れていた。
サクヤ程の強者がここまで怯えているのだ。すぐに逃げた方が良いのだろう。そう思い、撤退の指示を出そうとしたのだが、その前に相手が召喚した兵士達がこちらに襲いかかって来た。
もう撤退は無理だと思い、戦闘を開始する。
「撤退はもう無理だ! 戦うぞ。真白は俺が守るから気にしなくて良い」
「む、無理だ。 今からでも遅くない。早く逃げるのだ! あいつはここにあるダンジョンの裏ボスなのだぞ!」
「え? なんでそんな奴がここに?」
「分からない!」
そう言っている間にも敵は襲いかかって来る。よく観察すると、敵には大きく分けて二種類いる事に気づいた。
一つ目は主に前線を担当している剣士や魔法使いなどだ。こいつらのサイズはプレイヤーとほとんど変わらない。
二つ目は奥に四人ほど並んでいるモンスターだ。こいつらが前線の剣士や魔法使いに指令を出している様で、そのせいで相手の戦術性はかなり高い。
正直にいってかなり面倒である。
しかし、ルインの心の中でそれに相反する気持ちが生まれていた。面倒であると思っている反面、同時にワクワクもしているのだ。
「やはり敵は強い方が面白いよな」
そう言って真白の前に立ち、次々と襲いかかってくる敵の頭をヘッドショットで撃ち抜いて行った。
ここ2日ほどのポイントの入りがとてつもなく悪いです!笑笑
目標はもう一度ジャンル別日間ランキングの一桁に舞い戻る事なのでこの作品が面白いと感じたらブックマークと評価での支援よろしくお願いします!