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16話 ギルド結成

 ギルドを組むにしても、流石に二人は少なすぎるので、ルインはこのゲームで知り合った唯一のプレイヤーと連絡を取る。


 しばらく待っていると、ピンク色のツインテールを揺らしながら一人の少女が歩いてくる。そして、何故かその少女は金髪の少年を引きずっている。


「えーと、サクヤ、その男の子は?」


「私の幼馴染みだ! こいつもまだギルドに入っていないからどうかと思って連れてきた!」


「お、おう、そうか」


 サクヤの手から男性が離されこちらを向く。何処かで見たことがある顔だなどと思っていると、その少年が話し始める。


「カインだ。よろしく」


「ん? カイン? あっ! イベントで俺を倒した奴だ!」


「え? そうなのか?」


「ああ」


「ルインさんを倒すなんてかなり強いんですね!」


「いや、そんなことはないぞ。俺もイベントでは一位を取れなかったからな」


 そんな他愛もない話しをしているうちに大分皆打ち解けてきたようだ。


 そろそろ本題に入ろうと思い、話しを切り出す。


「じゃあ、この四人でギルドを結成するということで問題ないか?」


「私はそれで問題ないぞ」


「私も大丈夫です」


 このまま皆同意してくれるかと思ったのだが、ここで思わぬ声が上がる。


「ちょっと待ってくれ。確かにまだ入るギルドは決めてないが、他から誘いが来てるんだ。少し考えさせてくれ」


「何処から誘われているのだ?」


「《修羅の道》だ」


「えっ!? それってこの間のイベントのシングルランカー達が集まって作っているやつですか?」


「あぁ、一応俺もこの間のイベントで3位だったからな」


 目の前でそのような会話が行われているが、ルインは入って行くことが出来ない。何故なら修羅の道というギルドの存在すら知らなかったからだ。


 とりあえず、考える時間が欲しいということだったので、また3日後に集まって話し合うことになった。


 ―――


「別に俺このギルドに入ってもいいぞ。《修羅の道》にそこまで入りたかった訳でもないしな」


 それが皆が集まってからカインが初めに口にした言葉であった。


 この間と言っていることが違いすぎて、頭が追いつかない。


「急にどうしたんだ? こちらとしてはありがたいが・・・」


「別に何だっていいだろ」


「あっ! わかったぞ! どうせカインは人見知りだから人付き合いが上手くできなかったんだろ」


 そうサクヤが指摘すると、恐らく図星であったのだろう。カインは何も言わずにただ黙っているだけだった。


 そんな様子を見ていられなくなり、ルインは話題を変えることにする。


「まぁ、入ってくれるって言ってるんだからいいじゃないか。それよりもギルド名はどうするんだ?」


 そう尋ねると皆が一様にギルドマスターであるルインが決まれば良いという旨の返事を返してくる。


 皆が期待の眼差しをこちらに向けてくるが、何も良い案が思いつかない。


 とりあえず、思いついた案を言ってみることにした。


「ギルドマスターが銃使ってるって知らずにギルドに入ってくるのも可哀想だし《銃使いとその仲間達》なんてどうだ?」


「ちょっと待て。いくらなんでもそれはダサすぎないか?」


「私はルインさんが決めたのならそれで良いと思います」


「私はなんでも良いぞ」


 こうしてギルド名は《銃使いとその仲間達》に決まったのであった。


 カインはギルド名にまだ不満があるようであったが無視しておく事にした。






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