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12話 大型アップデート

 まだ戦っているプレイヤー達の中継がされているモニターを眺めていると、突然隣から声を掛けられる。


「おい、お前最後のあれ何をしたんだ?」


 声を掛けられた方を振り向くと、ルインが先程まで戦っていた少女が立っていた。


 また次いつ戦うのかも分からないので、口に人差し指を当てて「秘密だ」と言って微笑む。


 何故だか知らないが、目の前の少女が急に顔を赤くしてモジモジとし始める。


「急にどうしたんだ?」


「い、いやなんでもないぞ」


「そうは見えないが・・・、ところでお前名前は?」


「む? 私の名前か? サクヤだ。そういうお前こそなんという名前なんだ?」


「あぁ悪い、言い忘れてたな。ルインだ、よろしく」


 そんなやり取りをしている内に、イベントの決着もついたらしい。


 目の前に画面が現れて、イベントの最終結果が表示される。


 〈プレイヤー名〉 ルイン

 〈倒したプレイヤー数〉

 342人    8/72365(人)

 〈生存点〉

 350点    12/72365(人)

 〈総合点〉

 2060点    15/72365(人)


 左側が得点で、右側が順位になっているようだ。ただし生存点の順位は同点の人が多い為、死亡した順番でつけられているらしい。


「一桁には入らなかったが、まぁかなり上出来だな。これなら大抵のものは買えそうだし」


 明日から大型アップデートが来るらしく、イベントの報酬はその後に獲得できるようになるようだ。


 しかも、何やら新しい解禁情報もあるらしい。


「少しの間ゲームが出来ないのはあれだけど、新要素は普通に楽しみだな。三日間くらい我慢するか」


 ―――


 ようやくアップデートが終了した。


「よし、今日からまた頑張るか。とりあえずイベントの報酬を選ぶことにしよう」


 イベントポイントの交換ページを開いて、欲しい物が無いかチェックしていく。


「ガトリングガンとか面白そうだな、近接で使いやすいだろうし、何よりカッコいいしな。後はサプレッサー(消音器)もあるな、まぁ俺には〈存在感希薄〉があるから意味ないかもだけど一応取っとくか」


 スナイパーライフルやハンドガンの性能の良い物も交換して獲得する事ができたが、現状この武器で困っていないので交換はしなかった。


 次にスキルの方もチェックしていく。


「〈ミラー〉とかいいな。跳弾させて相手の頭に上手く当てれる様になれば、予想外の所から攻撃出来ていいかもしれない。」


 他にも欲しいスキルがないか探していく。


「狙撃ポイントを探さなくても、自分で作れるようになればいいんだがな。〈土壁〉とか使って壁を作って、その上に乗れば簡易的なものは作れるかもな。

 後は〈ハイジャンプ〉とか〈ワイヤーショット〉とかもいいな。汎用性が高そうだ。」


 欲しい武器とスキルを取り終わってもまだ500ポイント程余っているが、イベントポイントは次回のイベントにも持ち越し可能らしいので、このまま置いておくことにした。


 イベントの報酬を選び終えたので、新しく追加された要素の確認をしていく。


 大きな変更点としてはギルドシステムが追加された事と闘技場が開放された事だろう。


 ギルドでは依頼を受ける事ができ、受注可能な依頼はギルドランクによって違うようだ。


 依頼を達成すると、報酬とギルドポイントが獲得でき、そのギルドポイントを使ってギルドメンバーに与える恩恵の効果を強化したり、ギルドランクを上げたり出来るらしい。


「ギルドを組むような相手はいないし、今のところ俺にはあまり関係ないかな」


 次は闘技場の方を確認する。


 闘技場ではソロ部門とパーティー部門があり、ランキングは獲得したポイントで決まるようだ。


 ポイントは自分よりも上位な人である程、勝てば貰えるポイントが多く、自分よりも下位な人である程、負けた時に失うポイントが多くなる。


 下位の人と戦わなければ良いと思う人もいるだろうが、下位の人からの申し込みが有れば、何か特別な事情がない限り、断ることは出来ないのだ。


「結構面白そうだな、明日にでも行ってみるか」


 後の細々な変更点の中でルインに関係がありそうな事は、急所に当てたからといって確実に一撃で倒せる訳では無くなったという事とスキルによっては効果が変更された物もあるらしい。


「まぁ始めの方の変更は納得だな。流石に急所に当たれば一撃というのは理不尽だったし。」


 次に、何か効果が変更されたスキルがないか確認していく。


 ルインが持っているスキルで変更があったのは〈存在感希薄〉だけであった。少し前にルインが運営に要望した通り、パーティーメンバーと街中では適用されないように変更されていた。


「これでようやくまともな生活が送れそうだ。流石に生産職の人や初心者の冒険者に存在に気づいて貰えないと大変だったからな」


 〈存在感希薄〉のせいで生産職の人が出品している物を買おうとしても、上手く買えなかったり、街中で歩いていると、初心者にぶつかられたりするなど、中々に問題が多かったのだ。


 今日は現実の方で用事があったので、アップデートの内容を確認するだけに留め、ログアウトする事にした。






ジャンル別四半期ランキング明日には載れそうです!

皆さんありがとうございます!

残るはジャンル別年間ランキングのみです。


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