表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白い銀河に謎の宇宙2−惑星シャンプー効用編−  作者: あゆみかん熟もも


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/100

第9話(お見舞いです)

 あたしは一週間ほど、家で寝込んだ。原因不明の熱。先生は大慌てだ。

 あたしがミルキー星人だという事が引っかかって、病院も行けなければ下手に薬も飲めやしない……。

 先生は校長に懇願し、学校をしばらく休職する事にまでした。

 何だこのバカ親っぷりは……嬉しいけど……と あたしは熱に うなされながら数日を過ごすと、次第に熱は下がっていった。

 ミルキー電波の影響。きっと慣れれば たいした事は無いんだ。

 早く復活して、学校に行かなきゃ。寿也に会いに。寿也に……。


「お見舞いに来たんだけど」


 あたしは、パチっと目を開けた。上半身を起こすと、ドア先に寿也が立っていた。

 まさかそっちから来てくれるだなんて。

「コレ、ハーブティー。風邪に効くやつ」

 持ってきた袋を先生に渡した。いや、風邪では無いんだけど。

「似たようなもんだ。後で飲んでみな」

 あれ、あたしの心を読んだ?


 寿也はあたしが寝ている布団の足元に正座した。しばらくお互いに黙ってしまったんだけど、やがて先生がハーブティーを入れて戻ってきたので、あたしは寿也がミルキー星人だという事を先生に説明した。

 そうしたら。

 先生は少し顔色を変えた。


「由高。お前、やっぱり真木と付き合っているのか?」

 先生はサラリと爆弾着火発言を。

「いいえ。ケンカには付き合ってもらえませんでした。今日ここへ来たのもクラス代表」

 火が消えた……。

「そうか……少し安心したな。もし付き合っているんだったら、真木に すまない事になる」

「え?」

 今度は あたしが返事をした。

「海外へ行こう、真木。お前が倒れている間、友達のツテをまわって調べて、頼んできたんだ。俺は教師を辞めて、お前のために研究チームに入る事にした」

 けけけ研究っ!?

「研究チームに入るって……あたしのために!? 頼んできたって、一体何処に……」

 得意満面の笑みを浮かべ、人指し指を立てた先生。大きな声でこう言った。


「オーストラリア! MWS調査チーム。MWS……ミルキーウェイ星人だ!」


 えーっと、つまり。

 ……あたし、オーストラリアに行くのっ!?


「行ってらっしゃい」

 あっさり寿也は言った。



 ちょっとは、引き止めてよ!





【あとがき】

 岩生学級は、平和ですね。かなり。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ