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白い銀河に謎の宇宙2−惑星シャンプー効用編−  作者: あゆみかん熟もも


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第69話(再起不能)

 プシュウウウウウ……。

 あたし、寿也、真さん。3人を乗せたタイムマシンは今度こそ正確なパスワード『1048』を入力する事に成功し、現代に戻って来た……はずだ。

 いつもそうだけれど、あたしはベルトを外しながら周囲の様子を気にする。タイムマシンが一体どのような地に降り立つのか、わからないからだ。外を唯一、直に見える丸い窓から覗き込む。

 後ろから、あたしを見ずに真さんは声をかけた。


「たぶんだけど。このタイムマシンは常に降りても大丈夫な場所・時間・気圧・大気成分・着陸面積なんかを計測したりして、自己判断してくれると思うよ。だから、いきなり降りても平気なはず」


 ベルトは外し、何やら前かがみになってカチャカチャと。機材か工具を触っている音をさせながら真さんが言った。ふーん、そう……。

 それを聞いて安心したあたしは「そんじゃ、入り口開けて! 寿也、そこのボタン」と、真さんの少し横にある入り口の開閉ボタンを指さした。

 寿也がボタンを押してくれたおかげで、ゴムのように伸び縮みした入り口が開く。

「ルンルルンルルン♪」あたしは上機嫌だった。ピョンと跳ねて、外へ出る。

 その時。



「 ……ブァッカもんがあああァッッ!! 」



「!!」


 いきなり罵声を浴びた。


 あたし、驚く。

 両手をバンザイしたまま、後ろめがけて倒れ込んだ。なっ、何っ!?

 突然の大音量、大音響加えてこの世のモノとは思えない形相の顔を見て、衝撃に耐えかねたあたしは しばらく再起不能になった。


 寿也が駆け寄る足音が聞こえる。「真木!?」

 あたしの目はキラキラ星マークになっていて、頭上にはヒヨコとニワトリがミニサイズで追いかけっこをしていた。しばらく動けません。


 あたしの代わりに寿也が怒声の主を確認する。

 あたしに引き続き、ギョッとする寿也。入り口の前には両腕を組み、激しく世の中全てを恨み憎んでいるような目つきで立ちはだかっていた男が居た。

 真さんがヒョッコリ座席の陰から頭だけを出して、「おんやあ?」とノンキそうに答えた。



「アルペン」





【あとがき】

 さて、今日からまた頑張ります(どりゃあ〜)。

 結構、アルペンの怒鳴り声の書き方に悩み修正しまくりました。平仮名にしたり「!」をいっぱいつけてみたりと。

 どうでしょうね結局。


 次回70話へ続く。



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