表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

サンタカレンダー

作者: 上野 ハル

百均でカレンダーを買った。

一日だけの、カレンダーを。


12月24日、クリスマス・イブ。つまり今日。

たった一枚。

ビリッと今日の分を破いてしまったら、もう次はない。


儚い命。


だからこそ、この一日を、素晴らしい日にしてあげたい。

なぜか、カレンダーに感情移入する。


そして私は、百均でありったけのシールを買った。

マスキングテープと、ちっちゃなクリスマスツリーも。

それと、人形用の可愛いサンタさんの洋服を一組、茶色い毛糸を一束。


さあ、工作の始まりだ。


まずはこのカレンダーに、ちょっと切れ込みを入れて折って。

だいたいの形ができたら、髪を下ろす。


茶色い毛糸を切れ込みに入れていく。

たくさん入れたら、ほら、髪の毛みたいでしょ?

どんな髪型にしましょうか。


さてそして、サンタさんの服を着せる。

可愛い。手に手袋をつけると、なおさら可愛い。


次にその手に、クリスマスツリーをもたせる。マスキングテープで、落ちないように固定して。


最後に、顔や服を可愛くデコレーション。

買ったシールをたくさん貼っていく。

12月25日になるように、服に形をつくっていく。


完成!

可愛いサンタカレンダーができました。



でもね、結局、儚い命。


次の日、朝起きてみると、サンタカレンダーは跡形もなく消えている。

あんなに頑張ったのに、悲しいな。


ただ、サンタさんは一つ、とっても美味しいプレゼントをくれたんだ。


私が夜に眠っている間、あの可愛い服を着たサンタカレンダーが、せっせとクッキーを作っているところを想像して、ちょっと楽しくなったのでした。


おしまい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ